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杉本昌隆八段は「バナナ 1房」を買って対局していた「朝ご飯とおやつと翌日の朝ご飯に…」藤井七冠は史上最年少で永世称号を獲得

CBCテレビ / 2024年7月1日 20時3分

CBC

将棋の藤井聡太七冠が、7月1日の午後6時46分に、名古屋・大須で開かれた棋聖戦で山崎隆之八段に勝利。史上最年少で「永世称号」の資格を獲得しました。

(柳沢彩美アナウンサー)去年10月、将棋界初となる8大タイトル全冠制覇を達成した藤井八冠だったんですが、6月に叡王戦で伊藤匠七段に敗れ、叡王のタイトル防衛はならず、七冠となりました。

(若狭敬一キャスター)七冠でもすごいことなんですが、叡王のタイトルを失ってから、杉本師匠は藤井七冠とお会いしたそうですが、様子はそんなに変わっていなかったですか?

(杉本昌隆八段)そうですね、そういう話もしようかなと思ったんですけど、落ち込んでいる感じが全くなかったんで、それでこっちがあえて持ち出すのも変なので、いつもと同じように。でもいつもより雑談の時間がちょっと長かったかなっていう気がして。

“永世称号”をとるには…「安定感が必要」

(柳沢)今回の注目は棋聖のタイトル「永世称号」。この「永世称号」というのは、プロ棋士を引退した後に名乗ることができる称号です。実はこの各タイトルに対して、永世称号を名乗れる対象者は、それぞれ違うんです。

国内で現役のプロ棋士180人いる中で、永世称号を持っている人はたったの9人しかいません(藤井七冠を除く)。中でも羽生善治さんは、かなり永世称号を獲得されているということなんですが、今回藤井七冠が獲得した「永世棋聖」。これは通算で5回以上タイトルを獲得すると、与えられるということなんです。

(若狭)改めてこの「永世称号」を取ることの難しさ、ハードルの高さというのはどういうところなんでしょうか。

(杉本八段)やっぱり安定感が必要で、一つのタイトルを取るのに勢いも必要ですけども、取った後ですね、毎年毎年防衛戦で一番勢いのある挑戦者がやってくるわけで、そういう人たちを相手に防衛し続ける大変さですよね。

(若狭)勢いだけではなく、その安定感が皆さんに共通している部分なんですね。

(杉本八段)もちろん、タイトルホルダーの調子が悪いときありますが、それでも防衛戦は必ずやってきますから、そういうときにしっかり防衛できる人が「永世称号」を取れるのかなと。

「調子がいいときは見た瞬間に、良い手が見えてくる」

(若狭)棋士の調子がいい、悪いはどういう症状で現れてくるものなんですか?

(杉本八段)ある盤面を見たときの、手の見え方のスピードですね。調子がいいときは見た瞬間に良い手が勝手に見えてくるんですよ。調子がいいときって、むしろ先を読まないというか、そんな深く読まなくてもわかるんですよ。この盤面はここしかないなって。悪いときは迷っちゃうから、考えることが多くなる、長考が多くなる。

(若狭)藤井七冠は、長考が長い棋士ですけど、えてして長考が多いというのは、ちょっと危険なサインというか…連続長考というのは特によくなかったりします。

(柳沢)藤井七冠は今回、史上最年少の「永世称号」を獲得しました。今までの永世称号の最年少記録というのが、1位が中原誠さんの23歳11か月でしたが、藤井七冠は21歳11か月で、2年ぐらい最年少記録を更新したことになります。

昔の棋聖戦は半年に1回

(若狭)この最年少記録に我々も注目するんですが、プロ棋士のピークの年齢、心技体がガチッとはまるところは…?

(杉本八段)最年少のすごさでいいますと、本当に大変な先生方の記録ですが、昔の棋聖戦は半年に1回だったんですよ。もし当時の規定なら、藤井七冠は10代で永世棋聖の可能性もあったという。なので一概に比較はできませんが、それくらい今の藤井七冠はすごい、大変な記録を達成しました。

そして、棋士のピークですが、人によりますけども、20代半ばから30代前半ぐらいじゃないかなと思います。

(若狭)何となくベテラン棋士の方々が、威風堂々指している印象がありますが…

(杉本八段)昔はそうでしたね、昔の将棋は割とのんびりしているところもあったんですけども、いまは開始して5分で戦いが始まるので、事前準備をしておかないと間に合わないんですよ。それがやっぱり一番できる年齢、瞬発力もあり、読みの能力もある、体力もあるというとやっぱり20代半ばぐらいが一番いいんじゃないかなと。

(若狭)これはすごい戦いになるんですが、ちょっと一息勝負めし、おやつの話題です。

注目の勝負めし&おやつは?

(柳沢)午前のおやつは、藤井七冠は檸檬屋さんの「プチパイナップルパフェ」とyama coffeeさんの「アイスティー」、CBCテレビの将棋担当記者によるとパイナップル好きという調査が出ていましたが、やはり選ばれました。

そして、昼食は讃岐麺処 か川さんの「温かい肉うどん」ですね。そして、yama coffeeさんの「オーガニック・アイスルイボスティー」。

そして、午後のおやつは「100%オレンジジュース」ということで、きょうは全てに「パンダのマシュマロ」がついていました。かわいいですよね。藤井七冠は、かわいいものが、お好きだということで、癒されていたらいいなと思いました。

(若狭)何でも話を振ってしまいますが、杉本八段。この午前のおやつ、昼食、午後おやつ、この一連の流れはどのようにご覧なりますか。

(杉本八段)そうですね(笑)なんか、かわいいもので統一しているかなとかね。メニューにあったから、やっぱりこれは逃せないと思ったのか…パイナップルがあったから良かったですね。

杉本八段は“バナナ1房”を買って…

(若狭)杉本八段はこういう対局中の食事は、どういうものを摂取されていたんですか?

(杉本八段)私はタイトル戦は出たことがないので、自分のお金で例えばコンビニとかに行って、対局前におやつを持ち込んで食べることはあります。

(若狭)え、プロ棋士の方がコンビニに行っておやつを買うんですか?

(杉本八段)対局が始まってからはもう出られませんけど、結局前に飲み物とちょっとチョコレートとかね。

(若狭)あ、チョコが多かったですか?

(杉本八段)わたしはバナナも多かったですね。

(若狭)1本?

(杉本八段)1房買って…朝ご飯とおやつと翌日の朝ご飯にするんですけど…

(若狭)何でも答えてくれます杉本八段。さて、藤井七冠の次のタイトル戦は7月6日と7日に、名古屋の徳川園で行われる王位戦七番勝負の開幕戦です。「王位」5連覇をかけて、渡辺明九段の挑戦を受ける藤井七冠。防衛すると早くも2つ目の「永世称号」、「永世王位」の資格を獲得します。

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