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「自分らのことは自分で」高台の防災倉庫や街頭の防災カメラも 水害を教訓に住民が一丸で備える地区 三重 

CBCテレビ / 2024年7月10日 18時16分

CBC

雨が多い、この時期に知っておきたいニュースです。
三重県紀宝町に過去の水害を教訓にして、住民が一丸となって備えている地区があります。その取り組みとは。

今から13年前の2011年9月、紀伊半島を襲った記録的な豪雨。

死者・行方不明者、合わせて88人にのぼる大きな被害が出ました。

(紀宝町鮒田地区 東口高士 区長)
「まさか、まさかと。約70%の住宅が2階までつかった」

こう振り返るのは約230人の住民が暮らす、紀宝町鮒田地区の東口高士区長(74)。

(紀宝町鮒田地区 東口高士 区長)
「自分らのことは自分で考えて、自分で命を守らなければ。1分、2分で違うと思った」

ここは、13年前の紀伊半島豪雨をきっかけにつくられた高台。

住民が自ら作った「仮設トイレ」も

海抜20メートルの場所には倉庫が3つ設置され、中には発電機やご飯を炊く釜、さらに住民が自ら作った仮設のトイレも備蓄されています。

(紀宝町鮒田地区 東口高士 区長)
「これも自分らで用意した」

いざという時の水源として、山水を引いて確保。

また、別の倉庫では住民が各々用意した個人の衣類などが保管され、管理は名前と電話番号がひも付けられたQRコードで行っています。

(紀宝町鮒田地区 東口高士 区長)
「町が3分の1、自分も3分の1、区も3分の1。必要な物を置いたら100%に。一年一年積み重ね、一度にはできない」

行政機関に頼り切るのではなく、自分たちで備えることを強く意識しています。

この地区の備えは他にも…。

24時間態勢で街の様子を確認できるように

(紀宝町鮒田地区 東口高士 区長)
「あれがカメラ。水害のためのカメラ。スマホでも見られるように」

鮒田地区を流れる熊野川の水位をリアルタイムで監視できる「防災カメラ」が設置されています。

他にも地区内の住宅や商店など10か所にカメラを設置し、スマートフォンを使い24時間態勢で街の様子を確認できます。

(紀宝町鮒田地区 東口高士 区長)
「あの島が水で隠れるか隠れないかが基準」

13年前の豪雨の際、避難所として指定されていた集会所は水浸しに。

その後、地区内の寺に避難しましたが、さらに水位が上がったため最終的に山まで逃げたといいます。

台風ごとに雨の量を記録→細かくデータに

(紀宝町鮒田地区 東口高士 区長)
「1回、痛い目に遭っている」

あの豪雨以来、東口さんが経営する理容店では、台風ごとに雨の量を記録し、細かくデータにしてまとめています。

台風や災害時には、防犯カメラの映像の確認や蓄積したデータを参照し、違和感があったり危険を察知した場合、住民たちのグループLINEで共有するようにしています。

(紀宝町鮒田地区 東口高士 区長)
「毎日、毎日勉強だと思う。防災は、ずっと旅に出ているようなもの。ここまでしたらいい、というのは絶対にない」

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