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“虐待”救えなかった命 母親と同居の男を起訴 虐待疑われる子をどう守る? “家庭的な”養護施設 課題も

CBCテレビ / 2024年8月7日 21時0分

CBC

ことし5月、愛知県犬山市のアパートで7歳の女の子が死亡し、母親と同居する男が逮捕された事件で、男が暴行を加え死なせたことを認める供述をしていることが分かりました。

ことし5月に死亡した犬山市の小学1年生、島﨑奈桜さん(7)。

母親の島﨑みなみ被告(33)は、奈桜さんを速やかに病院に連れて行かず適切な処置を怠るなどした保護責任者遺棄致死の罪、内縁の夫とみられる倉田凱被告(32)は、奈桜さんの腹を拳で複数回殴ってけがをさせ、その後死亡させた傷害致死の罪で、7日に起訴されました。

捜査関係者によりますと、警察の調べに対して倉田被告は容疑を認める供述をしていることが分かりました。

一方、島﨑被告は曖昧な供述をしているということです。

「児相の指示通りに…縦割りの対応だった」

失われた命の教訓、犬山市の市長は一体どう考えているのでしょうか。

(犬山市 原欣伸 市長)
「(現時点で浮き彫りになっている課題は)我々が児相の指示通りに、ただ動いてきた。縦割りの対応だったということに尽きる」

複数の第三者を交えた検証結果を、11月をめどに取りまとめる考えを示した犬山市の原欣伸市長。

さらに、虐待が疑われる児童への対応などを「犬山モデル」として、年内にもマニュアルにする方針です。

(犬山市 原欣伸 市長)
「地域からの(虐待が疑われる)情報があった時に、どう対応するのかも合わせて考えていきたい」

児童相談所が虐待に対応した件数は、毎年増えています。

虐待が疑われる子どもたちを、どのように実際に保護していくのか。
現場には、まだ課題も多くあります。

施設の子どもの60~70%は「親からの虐待」で

岐阜市の児童養護施設を訪ねました。

この施設にいる子どもたちは、それぞれが親と暮らすことができない事情を抱えています。
最も多いのが…。

(日本児童育成園 長縄良樹 統括施設長)
「親からの虐待で施設入所になるケースが多い。60%~70%は(虐待で)つらい思いをした子どもたちが入ります」

虐待を受け、ここに来た当初は、心を閉ざしていた子も多かったといいます。

(日本児童育成園 長縄良樹 統括施設長)
「甘えたい、認めてほしいという承認。『私がいるんだよ』ということを訴える」

施設では、子どもたちが「家庭のあたたかさ」を感じることができるよう努めています。

(日本児童育成園 長縄良樹 統括施設長)
「子どもたちに家族を用意する。『あたたかい家庭を用意する』ということで、一戸建ての家を作りました」

入所する中学2年生の女子生徒には将来の夢があります。

(女子生徒)
「行っている病院の先生が話しやすかったり、すごく助けてもらったから。私も人を助けられるような、お医者さんになりたい。医学部に入って、もっと色んな道具を使いこなせるようになりたい」

国は児童養護施設の規模を小さくし、より家庭的な養育を進める方針を示しています。
この施設も5年ほど前に定員を約4割減らしました。

虐待を防ぐ体制は施設だけに任せる訳にはいきません。

(日本児童育成園 長縄良樹 統括施設長)
「児童相談所も市役所の相談室も、いっぱいいっぱいだと思うが。地域づくりの中で、虐待防止の運動を広めていくべきだと思う」

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