1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

私立もOK 3歳~中学生の給食費無償化へ 愛知・みよし市 自治体で分かれる対応「全国一律が望ましい」

CBCテレビ / 2024年9月4日 19時32分

CBC

各地で、子どもの給食費を無償化する動きが広がっています。

愛知県みよし市の中部小学校。3日の給食の時間にお邪魔しました。

メニューは「ご飯」に「肉じゃが」「小松菜の和え物」「イワシのしょうが煮」そして牛乳です。

みよし市の公立小学校の給食は1食あたり300円。
年間で計算すると約6万円になります。

また、公立中学校は1食あたり340円で、年間約6万7000円です。

みよし市では、ことし1月から公立の小中学校の給食費を無償化しました。

文部科学省の調査で、去年9月1日時点で公立の小中学校で全員を対象に給食費を無償化している自治体は全国の約3割にあたる547にのぼることがわかりました。
6年前に比べると約7倍に増えています。

「私立・公立問わず」給食費の無償化へ

徐々に広がっている給食費の無償化。

愛知県内では、ことし6月時点で、みよし市の他に津島市、飛島村、豊田市、安城市、豊根村の合わせて6つの自治体が、公立小中学校の給食費を無償化しています。

その中で、みよし市の小山市長は3日…。

(みよし市 小山祐 市長)
「保育園、幼稚園、小学校、中学校。全ての子どもたちの給食費を無償化することを実施していきたい」

なんと、みよし市内に住む3歳児以上中学生以下を対象に「私立、公立問わず」幼稚園や保育園、小中学校などの給食費を無償化するための予算、合わせて約4660万円を9月補正予算案に計上すると発表したのです。

さらに、みよし市内だけでなく市外や県外の私立に通っていても、みよし市民であれば給食費を無償化したいと明らかに。

「全国一律が望ましい」無償化 拡大なるか

さらに、現在みよし市では保育園や幼稚園の給食費は第2子以降が無償化でしたが、補正予算案が通れば第1子から無償になります。

つまり、愛知県内で初めて、3歳児以上中学生以下の「全ての」子どもの給食費が、みよし市は無償になるのです。

舵をきった小山市長は。

(みよし市 小山祐市長)
「子どもの育ちや学びに関することは自治体の財政力に関係なく、全国一律で実施していくことが望ましいと思う。私たちが行動を起こすことで、無償化の範囲を拡大していく。そうすることで問題を提起していく」

この給食費無償化について、みよし市民は…。

(14歳の子どもがいる母親)
「(給食費は)負担にはなる。(無償化は)うれしいと思う」

また、過去に給食費を納めていた市民の中には…。

(21歳と16歳の子どもがいる母親)
「(給食には)牛乳が絶対入っているが、『調子悪いのでやめたい』と言ったのに『アレルギー検査の結果がないと(給食費から)引けない』と言われたので、(牛乳を)飲んでいないのに払っていた。(無償化は)いいと思う」

現在、子育て真っ最中の母親は。

(2歳の子どもがいる母親)
「めちゃめちゃ(無償に)なってほしい。タダに越したことはない」

みよし市の補正予算案は、9月9日から開かれる9月議会に提出され、可決されれば、ことし4月にさかのぼって給食費が無償になります。

自治体で分かれる対応 全国一律への課題…

みよし市の給食無償化の話を聞いた、名古屋市の河村たかし市長は…。

(名古屋市 河村たかし市長)
「給食だけタダにするというのは、金持ちだけ優遇されること」

国は、経済的に理由がある家庭に対して、給食費や修学旅行費などを補助する「就学援助」を各市町村に義務づけていて、名古屋市でも公立の小・中学校に通う児童・生徒の約7人に1人が利用しています。

このことを踏まえ河村市長は…。

(名古屋市 河村たかし市長)
「学校は必要経費を応援するというのが名古屋の考え方。生活のご苦労がある人に手厚いと。金持ちは(給食の)ダイコンやキュウリやニンジンの金ぐらい払ってということ」

現在、名古屋市の公立小学校の給食費は1食あたり264円。

また、公立中学校は1食あたり320円。河村市長の発言の意図は、現在の支援策でカバーできているということです。

給食費の無償化については、このように自治体で対応が分かれていますが、名古屋市内で意見を聞くと…。

(街の人)
「全国で統一している方がいい。自治体によって違うと、『うちはそうじゃない』と思う方もいるので」
「ある程度、国に補ってほしい」

現在、国も全国一律での無償化の是非を検討していますが、試算では国立・私立を含む全国の小中学校の給食費を完全無償化すると、1年にかかる費用は約5100億円で、文科省予算のおよそ1割になる規模になり、財源の確保が課題です。

果たして、みよし市の給食費無償化の取り組みが、小山市長の思惑通り国を動かすことになるのか、今後に注目です。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください