“スマホ乗っ取り”の恐怖 なぜ私が狙われた？被害者が怒り 身に覚えがない請求が次々と…ネットで高級腕時計ロレックスも

CBC

ある日突然、スマホが使えなくなった…。スマホ乗っ取りの標的にされた市議会議員が、その恐怖を語りました。

逮捕された名古屋市東区の自営業、松尾裕也容疑者（40）。

ことし4月から5月にかけて、他人のスマホを乗っ取り高級腕時計ロレックスの人気モデル「デイトナ」をだまし取るなどした疑いが持たれています。

「手口の一例」はこうです。

容疑者は携帯電話ショップで、スマホの所有者になりすまして機種変更を申し出ます。

本人確認書類として、所有者の名前が書かれた“偽造マイナカード”を提示。

こうすることで、新しいスマホを入手し、所有者の携帯番号が使えるようになります。

そして今回、スマホを乗っ取られた人物が…。

（大阪・八尾市 松田憲幸 市議）

「スマホで時間を確認したら電波が0本。通じない状況になっていた」

大阪府八尾市の松田憲幸市議（43）です。

（大阪・八尾市 松田憲幸 市議）
「名古屋のかばん店とか、そういった所で買っている。タクシー使ったり、最後はコンビニで一息ついたりしている。260～270万円ぐらい容疑者の手に渡っているのでは」

スマホを乗っ取られたのが4月30日。

その後、電子マネーが勝手にチャージされ、松田議員のスマホにはタクシー代や、コンビニの買い物など身に覚えのない決済が…。

松田議員は、その日のうちに通信会社に連絡、携帯番号を取り戻しますが…。

（大阪・八尾市 松田憲幸 市議）
「5月1日の午前3時に容疑者側が私のフリをしてコールセンターに連絡をして『自分の電話番号だ』と取り返した」

再び、乗っ取られました。

松尾容疑者が通信会社に名前と生年月日を告げることで「松田市議本人」と判断されたとみられます。

その後、ネットショッピングを通じてロレックスを購入。翌日に190万円で売り飛ばされてしまいます。

では、なぜ松田議員が狙われたのでしょうか。

（大阪・八尾市 松田憲幸 市議）
「HP上にオープンにしていた。生年月日も住所も携帯番号も」

実際、個人情報をHPなどに掲載する議員は多く、CBCテレビの調べでは東海3県でも365人います。

（大阪・八尾市 松田憲幸 市議）
「気付くのが遅ければ、もっと金銭的に被害を受けていたのでは」

警察は松尾容疑者の余罪がほかにも複数あるとみて捜査していて、松尾容疑者は警察の調べに「弁護士と相談して決めます」と認否を留保しているということです。