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同じ保育園のママ友2人を逮捕 「ホストやギャンブルで借金を重ね…」 背後に偽の通販サイト組織→返金持ちかけ再びだましたか

CBCテレビ / 2024年12月6日 19時1分

CBC

子どもが同じ保育園に通う「ママ友」同士がSNSで闇バイトを募集し、「返金詐欺」に加担していたとして逮捕されました。二重に金をだまし取る、巧妙で悪質な手口とは。

去年の決済額は、17兆円以上と爆発的に利用者が増えている電子マネー。

中でもバーコード等を見せるだけで決済できるタイプは急速に普及していますが、これが今回詐欺に悪用されました。

5日逮捕され、栃木県から名古屋の中村警察署に連行された黒田裕香容疑者(31)と小浦優容疑者(32)。2人は子どもが同じ保育園に通うママ友同士でした。

「商品が届かない」→「○○ペイで返金します」

警察によりますと2人はことし8月、他人の電子マネーを使って大阪の家電量販店で約40万円のタブレット端末を購入した詐欺の疑いが持たれています。しかし2人の役割は「ある組織的な犯行」の一部と見られています。それが「返金詐欺」。

【考えられている事件の全体像】
黒田・小浦両容疑者の背後には偽の通販サイトを運営する組織が存在。このサイトで買い物をした被害者から「商品が届かない」という問い合わせを受けると…

「○○ペイで返金します」と、電子マネーで返金すると持ち掛け、そこからSNSのビデオ通話に誘導。そこで被害者の電子マネーの決済画面を共有するのです。

実際に試してみると…

(記者)
「LINEのミラーリング機能を使って、決済コードの画面を共有。そして、共有されたコード画面をスクリーンショットして悪用していました」

共有した決済画面をスクリーンショットで写真として保存。それを家電量販店に待機する仲間に送り、店でタブレットを購入させていました。

「ホストやギャンブルで借金を重ね、首が回らなかった」

黒田・小浦両容疑者はSNSで購入役の闇バイトを募集する役割でした。

小浦容疑者は「ホストやギャンブルで借金を重ね、首が回らなかった」
黒田容疑者は「生活費が欲しかった」と話しています。

悪用防止のため多くの電子マネーは、決済画面がそのままでは保存や共有できず、有効期限も5分ほどしかありませんが、この裏をかいた巧妙で悪質な犯行とも言えます。

偽の通販サイトでだました相手に、さらに返金を持ち掛けてまただます。二重に金品をだまし取るこの返金詐欺の被害は、4都府県で450万円に上るとみられ警察が共犯者の洗い出しを進めています。

専門家「わなをしかけて待っている状態」

では、このような被害に遭わないためにはどうしたらいいのか。名城大学でサイバーセキュリティなどを研究する、吉川雅弥教授は警鐘を鳴らしています。

(専門家)
「PayPayで返金というのは非常にリスクがある。わなをしかけて待っている状態なので、アクセスしない方がいい」

こうしたコード決済を悪用した返金詐欺は、右肩上がりに増えていて、被害相談は去年5月からの1年間で2600件以上に上っています。

「商品は一時的に欠品しています」

(名古屋市在住 被害に遭った60代男性)
「銀行口座が凍結されるなんてことは起こると思ってなかった」

名古屋市に住む男性も偽の通販サイトにアクセスしてしまい、銀行口座が一時凍結される事態に。

(名古屋市在住 被害に遭った60代男性)
「何が起こったのかわからなかった」

男性はことし4月、検索で見つけた通販サイトで電気自動車に使う充電ケーブルを購入。1万5000円を指定された口座に振り込みましたが、一向に商品は届かず、1か月後、こんなメールが…

(名古屋市在住 被害に遭った60代男性)
「商品が欠品しているんで、代わりの品物を送るか返金するかを選んでくださいという」

銀行口座が振り込め詐欺の口座に…一時凍結

男性が返金を求めると、LINEに誘導され「PayPayで返金します。PayPayのQRコードを送ってください」とのメッセージが。

不審に感じた男性が担当者と通話しましたが…

(名古屋市在住 被害に遭った60代男性)
「日本人じゃない感じだったんで、中国人ですか?と聞いたら韓国人だと」

その後、男性は二次元コードではなく、銀行振込で返金を求め、口座番号を伝えましたが…

(名古屋市在住 被害に遭った60代男性)
「ある人から100円、ある人から1円、ある人から100円、合計201円が振り込まれていた」

商品代金の1万5000円には遠く及ばない、100円や1円の振り込みが…

(名古屋市在住 被害に遭った60代男性)
「銀行口座が振り込め詐欺の口座に使われた」

これが、不審な振り込みと判断され、口座が一時凍結される事態に。

「在庫がない」→「PayPayで返金する」はウソ

また、茨城県に住む40代の男性もことし7月、別のサイトで商品を購入。「在庫がない」と言われ、「PayPay」で返金すると持ち掛けられました。違和感を覚えて応じませんでしたが、商品はいまだに届かず、6800円も返ってきませんでした。

(被害に遭った40代男性)
「6800円取っておいて、さらに芋づる式でお金をだまし取ろうとするので悪質」

男性が利用したサイトの「問い合わせ先」に電話してみると…呼び出し音は鳴ったものの、電話には出ませんでした。

こうした偽物とみられる通販サイトは複数存在しています。例えば所在地が名古屋市となっていても…

(記者)「こちらが会社の所在地のはずですが、駐車場になっていて、建物は見当たりません」

こうしたサイトの多くが大手ショッピングサイトなどから、商品画像や説明文を盗用しているとみられます。

(名城大学 吉川雅弥教授)
「サイトが信頼に足りるかどうかを複数のページで確認する。これが一番被害を防ぐ可能性を高める方法」

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