灯油も値上げで“ストーブ手放せない”男性も困惑 鍋料理・おでん・イチゴの物価はどうなる？ガソリン同様に補助金縮小

CBC

補助金の縮小はガソリンだけではありません。ガソリン同様に、19日から「灯油」の補助金も縮小されます。約20年、名古屋市内で灯油を巡回販売している会社は…

（シューワ名古屋支店　福永由彦店長）
「なかなか厳しい現状ではあるのかなと思う」

灯油ストーブをつかう住宅を中心に、需要が増えるこの時期は、毎年かき入れ時です。

89歳の男性「1日に1回は灯油を使う」

名古屋市千種区に住む89歳の男性は、自宅にエアコンなど暖房器具が揃っていますが、灯油ストーブを手放せません。

（千種区在住 89歳男性）
「1日に1回は（灯油を）入れてますね。全体にワーッと（暖気が）広がるから、ストーブの方が（良い）」

この会社は18日、灯油を18リットルあたり1990円で販売していましたが、19日からは100円アップ。1リットル換算で約5円値上げします。

（千種区在住 89歳男性）「身近な生活に関わるから大きい」

さらに1月からは、1リットル換算で、追加で約3円アップし、18リットルあたり2140円までの値上げも検討しています。

（シューワ名古屋支店　福永由彦店長）
「僕が仕事を始めた頃は（18リットルで）1200円とか。異常な価格になっている」

“1日中”ストーブを使う割烹料理店は…

こちらの割烹料理店は毎週1回、18リットル給油していると言います。

（倉良四季　新井秀樹店長）「いくらになるの？」
（シューワ名古屋支店　福永由彦店長）「100円くらい上がる。2090円」
（倉良四季　新井秀樹店長）「本当ですか」

この時期はほぼ1日中、灯油ストーブを使っているこの店では、1シーズンの灯油代が約4万円に。

（倉良四季　新井秀樹店長）
「鍋とかも（ストーブの）上にのっけるので、『おでん』とか『ぜんざい』とか、みんな値上がりしてるから仕方ないと思うが、大変は大変」

一方、農家でも値上がりの影響が…

「イチゴ」“暖房なし”の栽培は不可能

岐阜県高山市の農家。ビニールハウスには、クリスマスケーキに欠かせないイチゴが鈴なりに！

寒さが厳しい高山市でもハウスの中は、日中で20℃前後、夜間は10℃ほどに保たれていますが、燃料は…灯油です。

（小屋垣内農園　小屋垣内健二さん）
「高山という雪が多い地域は、燃料を燃やさないとイチゴ栽培は不可能。ちょっと値段の上乗せを考えないといけない」

「前売り券」販売で、灯油離れを防ぐ

名古屋市内で灯油を巡回販売するこの会社は、買い控えによる灯油離れを心配して、値上げ前の価格で前売り券を売っていますが、ガソリン代値上げも悩ましい問題です。

（シューワ名古屋支店　福永由彦店長）
「灯油業者だと、1日に120キロとか130キロとか走るので」

寒さが厳しい年末に痛い、ガソリンや灯油の値上げ。さらなる物価上昇につながる可能性も指摘されていますが、打開策は見えてくるのでしょうか…。