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ドクターイエロー引退 “新幹線のお医者さん”の後継は「時速300キロでも0.1ミリを読み取る」最新技術 JR東海社長に聞いてみた

CBCテレビ / 2025年2月9日 7時1分

CBC

「新幹線のお医者さん」とも呼ばれるドクターイエロー。

新幹線の線路や電気関係の設備などを点検するための検査専用車両です。

引退後、検査はどうなるのでしょうか?

(JR東海 丹羽俊介社長)
「普段は見ることができない秘密の車両です」

ドクターイエローからさらに進化した最新の検査技術を、JR東海の丹羽俊介社長に紹介してもらいました。

さっそく秘密の列車の中へ。

(大石邦彦アンカーマン:以下大石)
「おぉ、こんな風になっているんですか」

機密情報だらけでお見せできませんが、車内には精密機械がずらり。

今回取材した技術開発専用車両(J0編成)は通常ダイヤの隙間で走行し、日々さまざまな技術開発を行っているのです。

40万個の金具を“走りながら”

モニターに映るのは電線。これは・・・

(JR東海 丹羽俊介社長)
「金具がいろいろとありますよね。この金具類をチェックするための仕組みです」

ドクターイエローの引退を見据えて開発しているのは、乗客を乗せる列車で検査できるシステム。

屋根の上に設置されたカメラで電線を撮影し、その映像をAIが解析。

時速285キロで走行しながら金具の種類を判別します。

金具の変形や破損していないかを自動で判定する国内初の技術です。

(JR東海 丹羽俊介社長)
「実際は社員が巡回をして点検をしている。これを機械に置き換える技術を開発している」

東海道新幹線の東京~新大阪間にある金具はなんと約40万個。

細かい検査のため、ドクターイエローでも行えない高精度の検査です。

現在は、職員が目で見て行っていて、この技術の導入で職員の負担は大幅に減る見込みだといいます。

時速300キロでも「0.1ミリ」を読み取る

続いての最新の検査技術は・・・

(JR東海 丹羽俊介社長)
「ここでは床下。床下にカメラとセンサーを取り付けて、レールや枕木の様子を写し出している」

こちらの車両で行われていたのは、線路の検査です。

時速300キロ近い高速走行中に、車両の下に取り付けられたカメラでレールや枕木をはっきりと撮影しています。

(JR東海 丹羽俊介社長)
「レールが写っているのがわかりますよね。ボルトも写ったりしていますね」

このシステムで、金具やボルトの変形だけでなく、ボルトの高さを0.1ミリ単位で検知し、「緩み」がないかもチェックしているのです。

「営業列車で頻度の高い検査」

上下線で合わせて1000キロ以上ある東海道新幹線。

現在は職員が線路上を歩いて点検していますが、このシステムではカメラで撮影したデータのうち、異常を検知した場所のデータを事務所で確認するだけ。

こちらも大幅な負担軽減につながります。

(大石)
「高速走行かつお客さんを乗せながら、上も下もずっとチェックをしているということですか?」

(JR東海 丹羽俊介社長)
「はい、そうです。営業列車で一連の検査をリアルタイムで行うことができる。ドクターイエローで走行するよりも頻度を高く検査をすることが出来るので、より安全かつ、安定的に運行が出来る。そういったことを目指している」

今回取材した検査技術は、JR西日本が所有するドクターイエローの引退が予定されている2027年ごろに導入される予定です。

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