子ども施策の地域間格差… 3県が国に是正要望

　住んでいる場所によって、子育て支援や教育面の受けられるサービスが違う、地域間の格差が生じないようにと、県は５月７日、神奈川県、埼玉県とともに、国に対し、要望書を提出しました。

　熊谷知事は７日、神奈川県の黒岩祐治知事、埼玉県の大野元裕知事とともに文部科学省とこども家庭庁、それに総務省を訪れ、各省庁の大臣に要望書を手渡しました。

　今回の要望は東京都が子どもへの月５０００円の支給や高校授業料の無償化といった施策を打ち出す一方、３県は財政面などから同様の取り組みができない現状を踏まえ、行われました。

　具体的には子ども施策で、財政状況が原因で格差が生じないよう、必要な措置をとること、税源の偏りが少なく、安定した税収を得られる地方税のシステム構築に向けて早急に取り組むことを国に求めています。

　要望後取材に応じた３県の知事によりますと、各大臣からは３県合同での要望に「重みを受け止める」という回答や、問題への共感も得られたということです。

　また要望について、神奈川県の黒岩知事と埼玉県の大野知事は「解決への第一歩」とし、引き続き連携していく考えを示したほか熊谷知事も次のように述べました。
　　千葉県　熊谷俊人知事
　「まず言いたいこととして我々は東京都の足を引っ張りたいというのではない」「財政力の格差によって我々はやりたくても(同様の施策を)やれない状況にある」「こうした課題意識の共有も含めて、どこの場所に住んでいても等しく充実した子育て支援を受けられる制度づくりに向けて引き続き国に求め続けていきたい」