松戸市の松本さん 選定保存技術保持者に認定へ

　国の文化審議会は文化財の保存に必要な選定保存技術の保持者として、千葉県松戸市に住む「漆工品修理」の松本達弥さんを認定するよう、文部科学大臣に答申しました。

　県などによりますと松本さんは香川県出身の６２歳で、現在は松戸市の自宅兼工房で漆工品の修理を行っています。

　松本さんは特に彫漆など中国から伝わった技法に精通していて、各地の若手技術者への指導も精力的に行っているということです。

　選定保存技術とは、文化財の保存に欠かせない伝統的な技術・技能の中から保存の必要があるとして国が選定するもので、県内では表具用刷毛製作と歌舞伎鬘製作に続く３件目となります。

　７月１９日に行われた文化審議会ではこのほか、市川市の「勝家住宅母屋」や成田市の「旧下総御料牧場」、それに我孫子市の「榎本家住宅母屋」などの建造物を国の登録有形文化財として登録するよう答申していて、登録されれば県内の有形文化財は３１５件になるということです。