「大きな損失」 川村記念美術館の来年1月休館受け熊谷知事

　２０２５年１月下旬に千葉県佐倉市にあるＤＩＣ川村記念美術館が休館することについて、熊谷知事は、県の文化振興などに果たしてきた役割は大きいなどと指摘し、「県としては大きな損失」との認識を示しました。

千葉県　熊谷俊人 知事
「もし（川村記念美術館が）移転や運営中止となるのであれば、県としては大きな損失だという認識」

　熊谷知事は８月２９日の定例記者会見で、２０２５年１月下旬に休館することになったＤＩＣ川村記念美術館について、「ちば文化資産にも選定した施設であり県の文化芸術振興や観光振興に果たしてきた役割は非常に大きい」と指摘した上で、今後、美術館が移転や運営中止になった場合、「県としては大きな損失」との認識を示しました。

　また、２０２４年３月に策定した県立美術館活性化基本構想では、県内外の美術館との連携・協働が柱の一つに据えられていたこともあり、熊谷知事は「当然ながら、川村記念美術館にも期待していた」と落胆の表情を浮かべていました。

　今後の対応については、「発表を受けたところなので、地元の佐倉市の考えもしっかり聞きながら、我々としては、まずは“思い”を理解していただければ」と述べるに留めました。

　化学メーカーのＤＩＣは、２７日、所有・運営するＤＩＣ川村記念美術館を２０２５年１月下旬から休館すると発表。

　規模縮小の上で移転することを軸に検討し、２０２４年１２月までに決定するとしています。