熊谷知事 有機フッ素化合物「PFAS」の拡散防止など国に要望へ 千葉県

熊谷知事　「PFAS」拡散防止など国に要望方針

　千葉県柏市などの河川で有機フッ素化合物「ＰＦＡＳ」のうち、有害性が指摘される物質が国の基準より高い数値で検出されている問題で、熊谷知事は９月１８日、汚染の拡散防止策の確立などを国に要望していく考えを示しました。

千葉県　熊谷俊人 知事
「県民の不安解消のため周辺市と連携して原因究明や汚染防止対策に取り組むとともに、国に対しては、人の健康に影響が出る摂取量の目安に関する知見の集約や、汚染の拡散防止策の確立などについて要望していく」

　これは１８日の定例県議会で、自民党・坂下茂樹議員の代表質問に対し、熊谷知事が答弁したものです。

　この問題では、柏市などを流れる河川「金山落」で、有機フッ素化合物「ＰＦＡＳ」のうち、有害性が指摘されるＰＦＯＳなどが国の基準を超えて検出されていて、県や周辺市はこれまで、周辺の水質調査や事業所への聞き取り調査を進めてきました。

　県によりますと、周辺事業所への聞き取り調査は、現段階ではほぼ終わったものの、これまでに明確な原因となるものはわかっていないということです。

　なお、県と周辺市は、８月２９日付けで、過去にＰＦＯＳを含む泡消火薬剤を保有していた、下総航空基地に対し、基地内の水路の水質調査などを求める依頼文を提出したほか、県はこの県議会に提出している９月補正予算案に、市町村の調査を支援する事業費を計上しています。