マレーシア出身新人女性監督にカンヌ「ウーマン・イン・モーション」エマージング・タレント・アワードを授与
cinemacafe.net / 2024年5月7日 14時30分
「ケリング(KERING)」とカンヌ国際映画祭が2024年「ウーマン・イン・モーション」エマージング・タレント・アワードを、映画『タイガー・ストライプス』のマレーシア出身アマンダ・ネル・ユー監督に授与することになった。
同賞は2019年以降、前年の受賞者が自身に続く有望な女性監督を選んでおり、今回は2023年の受賞者であるスイスのカルメン・ジャキエ監督が選出。同賞では次の映画プロジェクトの制作を支援する5万ユーロの助成金も贈られる。
授賞式はカンヌで開催される「ウーマン・イン・モーション」オフィシャルディナーの場で行われ、NBCユニバーサル・スタジオ・グループ会長兼チーフ・コンテンツ・オフィサーのドナ・ラングレーが「ウーマン・イン・モーション」アワードを受賞。
両賞は、「ケリング」の会長兼CEOであるフランソワ=アンリ・ピノー、カンヌ映画祭会長のイリス・ノブロック、カンヌ映画祭代表のティエリー・フレモーによって授与される。
アマンダ・ネル・ユー監督は、「このような賞をいただけて大変光栄に思います。とても大胆なカルメン・ジャキエ監督にも心から感謝しています。『ウーマン・イン・モーション』にも感謝の意を表します」と、感謝をコメント。
「自分の声を持ち、それを使って、自分にとって自由な方法で表現できるというのは本当にありがたいことだと思います。『タイガー・ストライプス』の製作に関わったすべての人たち、ビッグなタイガー・ファミリーのみんなにも感謝を。この映画は、私が今お話ししている自由と、そして私たちがもし、お互いをもっと愛し、受け入れ、耳を傾けることができれば、この世界で美しくぶっ飛んだ生き物になれる可能性を表していると思っています」と語った。
また、カルメン・ジャキエはユー監督の選考理由について、「『タイガー・ストライプス』からほとばしる荒々しいエネルギーを発見したとき、私は喜びを感じるとともに、子どもの頃の奇妙で暴力的なおとぎ話を思い出しました。主人公の反抗的なパワーと、悲喜劇的な要素を含んだ演出のおかげで、アマンダ・ネル・ユーはいわゆる成長物語というジャンルを打ち壊し、歓喜に満ちた他に類のない映画を作り上げました」と評価。
「映画とは創意を発揮し、また不遜さを見せるものであることを思い出させてくれた彼女にこの賞を贈ることができ、大変光栄です」と語っている。
カンヌ国際映画祭とのパートナーシップが更新された今年、「ケリング」はジャキエ監督に敬意を表し、「ウーマン・イン・モーション」の公式ポスターに同氏を起用している。
「ケリング」のコミットメントの中核にあるのはジェンダー平等。「ウーマン・イン・モーション」は、映画界の表舞台、そしてその裏側で活躍する女性たちの貢献、そしてより広く文化や芸術に対する女性たちの貢献を際立たせることを目的とする。
2015年5月にケリングがカンヌ国際映画祭とのパートナーシップの一環として発足。その後、カンヌのオフィシャルプログラムに欠かせない存在となり、一連のイベントを通じて世界中でその取り組みの輪を広げている。毎年、カンヌで開催されるこのイニシアチブではインスピレーションあふれる人物や才能ある新進気鋭の女性たちを表彰している。
エマージング・タレント・アワードは、映画界で活動する新人女性監督の制作活動を支援するために賞金5万ユーロを用意し、これまでにレイラ・ブジッド(チュニジア)、ガヤ・ジジ(シリア)、アイダ・パナハンデ(イラン)、マイサルーン・ハムード(パレスチナ)、カルラ・シモン(スペイン)、エヴァ・トロビッシュ(ドイツ)、マウラ・デルペロ(イタリア)、シャノン・マーフィ(オーストラリア)、ニンジャ・サイバーグ(スウェーデン)、カルメン・ジャキエ(スイス)の10人の将来有望な女性監督の活動に光を当て、支援してきた。
一方、「ウーマン・イン・モーション」アワードは、映画界を代表する人物のキャリアと献身を評価するもので、これまでにジェーン・フォンダ(2015年)、スーザン・サランドンとジーナ・デイヴィス(2016年)、イザベル・ユペール(2017年)、パティ・ジェンキンス(2018年)、コン・リー(2019年)、サルマ・ハエック・ピノー(2021年)、ヴィオラ・ディヴィス(2022年)、そしてミシェル・ヨー(2023年)が選ばれ、2024年はドナ・ラングレーの受賞が決定している。
アマンダ・ネル・ユー監督とは…
マレーシアのクアラルンプールを拠点に活動する映画監督。長編デビュー作『タイガー・ストライプス』は2023年カンヌ国際映画祭の批評家週間でグランプリを受賞し、カンヌ映画祭でプレミア上映された初のマレーシア人女性監督作品、またカンヌ映画祭で最高賞を受賞した初のマレーシア映画となった。2023年のアカデミー賞マレーシア代表作品でもある。
ロンドン・フィルム・スクールで映画制作の修士号を取得し、ベルリナーレ・タレンツ、タレンツ・トーキョー、ロカルノ・フィルムメーカーズ・アカデミーを修了。短編映画『It's Easier to Raise Cattle』(原題)はヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映され、クレルモン=フェラン国際短編映画祭ではスペシャルメンションを受賞。東南アジアの文化的背景の中で、女性の身体とアイデンティティを探求する作品に取り組んでいる。
第77回カンヌ国際映画祭は現地時間5月14日(火)~25日(土)開催。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
【イタすぎるセレブ達】メリル・ストリープ、カンヌ国際映画祭の名誉パルムドール受賞「計り知れないほど光栄」
TechinsightJapan / 2024年5月16日 11時25分
-
ユナ(少女時代)、カンヌのレッドカーペットを彩る…グローバルな活動に注目集まる
Wow!Korea / 2024年5月8日 19時25分
-
フランス・カンヌ国際映画祭開催!ザ・シネマで過去受賞作を特集放送!カンヌ国際映画祭特集2024
PR TIMES / 2024年5月8日 12時0分
-
ケリングとカンヌ映画祭が2024年「ウーマン・イン・モーション」エマージング・タレント・アワードをマレーシア出身のアマンダ・ネル・ユー監督に授与
PR TIMES / 2024年5月7日 15時45分
-
是枝裕和監督「カンヌ映画祭」コンペ部門の審査員に 2018年「万引き家族」で最高賞パルムドール受賞
モデルプレス / 2024年4月29日 18時16分
ランキング
-
1『ダイヤのA actII』アニメ続編制作決定 お祝いイラスト公開
ORICON NEWS / 2024年5月18日 21時0分
-
2吉川愛、愛犬との「キス」ショットにファンもん絶!「破壊的に可愛いです」「なんて愛おしいんだ」
スポーツ報知 / 2024年5月19日 7時24分
-
3旧態依然とした日本映画界に風穴を 日本発の映画製作ファンドがカンヌで会見【第77回カンヌ国際映画祭】
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年5月18日 22時47分
-
4「あれから30年」鈴木保奈美、『東京ラブストーリー』共演女優と3ショット 「すごいメンバー」と感激の声
クランクイン! / 2024年5月18日 17時30分
-
5岩城滉一 宇宙旅行用に支払った930万円、計画頓挫で払い戻しなしもそれ以上戻ってきた理由明かす
スポニチアネックス / 2024年5月19日 6時46分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください