ソン・ガンホ「緊張とトキメキが交錯」 ドラマ「サムシクおじさん」で“後輩っぷり”発揮
cinemacafe.net / 2024年5月10日 20時0分
ディズニープラス スターにて5月15日(水)より独占配信される韓国ドラマ「サムシクおじさん」の記者会見が5月8日に韓国・ソウルで行われ、ソン・ガンホ、ピョン・ヨハン、チン・ギジュ、ソ・ヒョヌ、オ・スンフン、チュ・ジンモ、ティファニー、ユ・ジェミョンという豪華キャストとシン・ヨンシク監督が集結。その会見の様子が到着した。
今作は1960年代の韓国を舞台に、“サムシクおじさん”の愛称で呼ばれる謎の政治家フィクサーと、アメリカ帰りのエリート青年が、「韓国を誰もが1日3食を食べられる豊かな国に変える」という理想を叶えるべく奮闘する物語。35年のキャリアを誇る国民的俳優ソン・ガンホのドラマ初出演作ということでも、早くも注目を集めている話題作。
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会見はフォトセッション、予告編上映、トーク(メイキング映像含む)の三部構成。主人公の"サムシクおじさん"を演じるソン・ガンホを中心に、和やかな雰囲気で進められた。今作の脚本・演出を担うシン監督とソン・ガンホは、映画『蜘蛛の巣』(原題/23)で出会った仲。
シン監督は「ソン・ガンホさんとプライベートでお会いしている時も、私はつい、ソンさんの顔を見ながらカメラがクローズアップしたところを想像したり、『この表情を使いたい』と考えたりしていました。今回は、これまでソンさんと過ごす中で描きたいと思ってきたことを“サムシクおじさん”のキャラクターに投影して脚本を書いていきました」と、“サムシクおじさん”が、あてがきだったことを明かした。
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そのソン・ガンホは、「今回初めてドラマに出演することとなり、緊張とトキメキが交錯しています。『サムシクおじさん』という非常に韓国的なタイトルを持つ今作は、食べることに困っていた時代を背景に、韓国ならではの情緒が込められている作品です」と解説。
そして「この多様性の時代に大切なのは、ファンの皆さんとの触れ合いであり、そんな時代を受け入れ、様々なチャンネルで様々な試みをする必要があると思いました。トレンド化している動画配信ドラマで新鮮な挑戦ができることにも好奇心が刺激されました」とドラマ界に初めて足を踏み入れた理由を明かした。
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ソン・ガンホの出演は、ほかの俳優たちにとっても大きな出演の動機となったようだ。「ソン・ガンホさんが出演するというので、出演を決めました」と話したのはチュ・ジンモ。ソ・ヒョヌも「ソン・ガンホさんのドラマデビュー作という歴史的な瞬間をご一緒したいと思いました」と熱く語った。
ソン・ガンホの存在と同時に、俳優たちの出演の決め手となったのが、シン監督が手掛けた台本の素晴らしさだ。「僕は、シン・ヨンシクさんの文章のファンです。今作の台本を読んだ時、その時代を生きた人が書いたのかと思いました」とピョン・ヨハンは言い、「文章から激しさを感じました。私(チュ・ヨジン)が話すセリフも、言われるセリフも気に入り、魅力を感じました」とチン・ギジュも明かす。
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「シン監督の事件に対する観点や姿勢が興味深かったですし、サムシクおじさんのセリフも心に刺さりました。このような台本を持つ作品に関われたら嬉しいと思いました」とオ・スンフンが話し、「台本に描かれているキャラクターが生き生きとしてみえました」(チュ・ジンモ)、「台本とストーリーに魅了されました。楽譜を見るようなテンポの良さがありましたし、ハーモニーもよかったです。たくさんのキャラクターが出てきますが、みんな個性がはっきりとしていて、主張を持っている点にも魅力を感じました」(ティファニー)と、一同大絶賛。こうした俳優たちの言葉から、監督をリスペクトしているのが感じられた。
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■ソン・ガンホ、ドラマの撮影現場で「チン・ギジュ“先輩”にたくさん質問」
「現場ではいつも先輩から学ぶ姿勢でいた」と話す“新人俳優”のソン・ガンホ。その学びの中にはカルチャーショックもあったようだ。
「イ・ギュヒョンさんが、現場でずっと携帯を眺めているんです。“態度が良くないな、何を見ているんだ”と思い、後ろからのぞいてみたら、台本を読んでいたんですよ。私はいまだに紙の台本を使っているので、"やっぱり違うな、さすが先輩だ"と思いました」と笑うソン・ガンホ。ピョン・ヨハンは「これからは両方(モバイル&紙の台本)を使ってもいいかもしれませんね」とアドバイスし、フランクな関係を感じさせた。
また、撮影現場でソン・ガンホを支えたのはチン・ギジュだったそう。「ドラマならではの演技の匙加減を掴もうと、撮影現場ではチン・ギジュ“先輩”にたくさん質問をしました」と話し、「彼女も大変でしたでしょうね。初めは親切に教えてくれていましたが、後の方はいい加減でした(笑)そのため、それ以上聞きませんでした」とソン・ガンホ。
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図らずも、ベテラン俳優から演技についてのアドバイスを求められるという"人生最大の苦境"に晒されたチン・ギジュは、「手のかかる後輩でした(笑)」とジョークを返しつつ、「私はソン・ガンホ先輩から演技を教わりたい、演技を学ぼうという気持ちでモニタリングをしているのに、隣で『どうだった?』としょっちゅう意見を求めてくるんですよ(笑)『よかったです』と答えるしかありませんでした。だって、あまりに完璧で、指摘部分が一つもないのですから」とふり返る。
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それを聞いたソン・ガンホは、苦笑い。「だから、彼女には毎日中華料理をご馳走しました」と、微笑ましく打ち明けた。
■「新人なのに、全スタッフに牛肉を奢る」!?
ソン・ガンホの後輩っぷりについては、「こんな緊張感のない新人俳優がいるんだなと思いました」とおどけて話すソ・ヒョヌ。ピョン・ヨハンが「素晴らしい後輩です」というと、ユ・ジェミョンが「新人らしくない新人でした。現場と同僚、スタッフをこよなく愛する姿は勉強になりました」と褒めると、ソン・ガンホは大げさに「ありがとうございます!先輩たち!」と言って嬉しそうな表情。
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オ・スンフンは「後輩と演技をするのに、なぜこんなに緊張するのだろうと、不思議な感覚がしました」と本音をポロリ。「後輩がよく奢ってくれました。いい後輩でした」と撮影秘話を明かすと、ソン・ガンホは「新人なのに、全スタッフに牛肉を奢るという不思議な経験をしました」と付け加え、会場の笑いを誘った。
前代未聞(?)の新人の登場に、気になるのは早くも年末のショーレースの行方。記者から、早速“新人賞”受賞への抱負を聞かれたソン・ガンホは、「いただけるのであれば喜んで。でも、素晴らしい俳優さんたちがたくさんいるので……」と謙虚に回答し、またもや笑いをさらう。
■監督が自身「回を重ねるごとに、なぜ私がロマンスだと言ったのかがわかる」
キャラクター紹介では、それぞれの個性的なキャラクターが浮き彫りに。ピョン・ヨハンが演じるのは、"サムシクおじさん"と出会い、自身が描く夢を実現させようと奮闘するエリート青年キム・サン。「キム・サンはアメリカで博士号を取ったエリートです。キム・サンにとってサムシクおじさんは、自分の価値を評価し、手を差し伸べてくれる人です。キム・サンの“サムシクおじさん”に対する思いは、また違う機会にお話ししようと思います」と話し、視聴者の想像をかき立てる。
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これまで明るいイメージの役柄が多かったチン・ギジュは、今作ではクールな才女を演じた。国文科をトップの成績で卒業し、のちに新聞記者となるチュ・ヨジン役を演じている。
「ヨジンは溌剌としたところは全くありません」と笑うチン・ギジュ。「能力は高いのにひけらかすことはないし、高い志を野心として表出することもない。唯一、サムシクおじさんの誘惑に乗らない人物ではないかと思います」と説明した。実は、チン・ギジュは女優になる前、民営放送の記者として働いていた経歴の持ち主。そのキャリアも抜擢理由の一つだったようで、自身のキャリアを演技にどのように投影するのか。彼女の演技もドラマの見どころのひとつとなっている。
さらにソン・ガンホは、「時代背景となっている60年代は、1食に切実な思いのある時代でした。この作品は、“胃袋を満たす”ことを目標にした地点から始まり、4、5話あたりで頭までくるとそこで少しとどまり、熱いハートに戻ってきて、最後は心臓が破裂する、そんな物語です。心臓が弱い方は気をつけてください」と独特な表現でドラマの全体像を紹介。
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シン監督は「今作は時代劇、ノワールなど様々なジャンルとして捉えられると思いますが、私はロマンスだと思っています。回を重ねるごとに、なぜ私がロマンスだと言ったのかがわかると思います」と含みのある言葉で視聴者の期待を煽った。
最後は1人1人視聴者に向けて最後の挨拶。ポスターの前で集合写真を撮影し、1時間半の会見の幕を下ろした。
「サムシクおじさん」は5月15日(水)よりディズニープラス スターにて独占配信開始。
(全16話/初週5話一挙配信、以降毎週水曜日2話ずつ、最終週3話配信)
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