1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

伊藤沙莉“寅子”、穂高先生には「愛と敬意が怒りとして表れた」「虎に翼」第12週~14週を語る

cinemacafe.net / 2024年7月5日 12時30分

NHK連続テレビ小説「虎に翼」にて主人公・佐田寅子を演じる伊藤沙莉のインタビュー第2弾が到着した。


本作は、日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ、1人の女性の実話に基づくオリジナルストーリー。困難な時代に立ち向かい、道なき道を切り開いてきた法曹たちの情熱あふれる姿を描いている。


今回は寅子にとって喜びの再会や充実した日々がありながら、つらい出来事も重なった第12週から14週について伊藤さんが各シーンへの思いや撮影での出来事を語った。


――東京家庭裁判所判事補・最高裁判所家庭局事務官としての歩みがスタートして早々に、よね(土居志央梨)や轟(戸塚純貴)と再会しました。


伊藤寅子としては、2人と再会できてすごくうれしかったです。それと同時に、失った信頼をどう取り戻していくかという試練もあって。やっぱり彼女は、何においても女子部の存在が軸にありますし、特によねさんは一番の戦友でしたので。


山田よね(土屋志央梨)

だから、来るなと言われても何度も会いに行くんですよね。演じている私ですら、もうやめたら!? と思うくらい。よねさんは彼女のなかで大きな存在ですし、どこかでつながっていると信じているから、寅子は諦めきれないんですよね。


――第12週で、演じていて印象深かったシーンを教えてください。


伊藤戦争孤児たちがたたずんでいる道を歩くシーンはよく覚えています。道男を探している場面だったので止まらずに歩かなければいけなかったのですが、子どもたちがどんな思いでそこにいるんだろうと考えたら、立ち止まらずにはいられなくて。


トラちゃんではなく私個人として、通り過ぎることが冷たいと感じてしまったんですよね。でもそれは表面上の優しさで、私自身の甘さだなって。もしこれが現実の世界だったら、立ち止まって何かするよりも、もっと広い視野でこの子たちを助ける解決方法を探らなきゃいけないと思うので。撮影中はそんなことを考えながら、もがいていました。


――週の終わりには、はる(石田ゆり子)が突然の死を迎えます。


伊藤ここは特に、花江(森田望智)のありがたみを感じましたね。一緒に泣いて、母を弔ってくれる親友が家族としていてくれる。それがこんなにありがたいことだったんだと、寅子は母の死をもって実感したんだと思います。


撮影では、望智の存在がすごく支えになりました。日記を燃やすシーンでは、炎に日記をくべるお芝居をしなきゃいけないのに、なかなかできなくて。もし私1人だったら、どうなっていたんだろう。望智に感謝です。


――13週・第65回(6月28日放送)では、寅子が歌うモン・パパに合わせて登場人物たちの思いが交錯するシーンもありました。


伊藤「きっと家裁で働く私を、夫も褒めてくれると思います」と、改めて優三さん(仲野太賀)に思いをはせるんですよね。寅子の心には常に優三さんがいるということを表現できたことも含めて、このシーンには思い入れがあります。


10週の第48回(6月5日放送)で、優三さんの幻影が寅子に“何かに無我夢中になっているときのトラちゃんの顔が大好き”と語りかけるシーンがありましたが、そこからここにつながっている流れがすごく好きなんですよ。優三さん亡き今、彼に対してできることが“何かに一生懸命になること”だとしたら、このとき日々の充実を感じているからこそ、再び優三さんを思い出したというか。


そして寅子が歌っているときは、周りにいるみんなが泣きそうになっているんですよね。激動の時代、それぞれに人生があり、いろんな葛藤と戦ってきていまがある。全員がそんな顔をしていて、ぐっときました。


――14週・第69回(7月4日放送)、穂高の退任祝賀会でのやり取りも印象的でした。演じていていかがでしたか?


伊藤演じるにあたっては、なぜ寅子は穂高にここまで怒るんだろう? と悩みました。その気持ちを監督に話したら「表現としては怒りかもしれないけれど、ここは寅子から穂高に愛情を伝えるシーン。ここで2人は、ただの仕事相手や師弟関係じゃできないけんかをしている。もはや、ある種の親子げんかであって、これは大いなる愛なんです!」と。


そうした視点で脚本を読み返したら、ふに落ちたんです。きっと寅子は、穂高先生の挨拶を聞いて「今までやってきたことすべてが雨垂れの一滴(ひとしずく)だと言うの? すごいことを成し遂げた先生を尊敬していたのに、そんな後ろ向きなことを言わないでよ!」と感じたんですよね。怒っているときって、根底にあるくやしい気持ちや悲しみ、恥ずかしさなどが怒りとして表れているんだと思うんです。ここでも寅子の声色や温度感は怒りに見えますが、根底にある先生への愛と敬意が怒りとして表れたと捉えていただけたらうれしいです。


――そんなところも寅子らしいですね。


伊藤もう最後だからいいや! と見逃がさないのが寅子ですし、それが彼女の愛なんです(笑)。まぁいっか! で、その人との関係性を終わらせたり諦めたりしない。寅子は絶対に、相手に気持ちを届けることを諦めず、関わり続けていく人なんですよ。かつて懐かしき兄が、「思ってることは口にだしていかないとね。うん、その方がいい!」(第15話、4月19日放送)と言っていましたが、寅子もそのマインドを持っているんだなと思いましたね。


連続テレビ小説「虎に翼」は毎週月~土曜日8時、NHK総合ほかにて放送中。
※土曜は1週間をふり返り


「虎に翼 総集編 前編」は7月6日(土)16時35分~NHK 総合・BSP4Kにて放送。


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください