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期待の新星ポール・キルシェが”動物化”の役作り語る『動物界』インタビュー映像

cinemacafe.net / 2024年10月22日 17時0分

セザール賞最多12部門ノミネートの注目作『動物界』よりインタビュー映像が到着。主人公の息子役を演じたポール・キルシェが役作りについて語っている。


人間が動物に変異する奇病が蔓延する近未来を舞台にした本作。2014年のデビュー作で数々の賞を受賞した新鋭トマ・カイエが監督・脚本を務めた。


ポール・キルシェが演じるのは、病を患い次第に動物化して意思疎通が難しくなっていく母の存在を恐れつつ、自身の体にも変化が訪れていくことに戸惑うティーンエイジャーの青年・エミール役。


ポールは、名優イレーヌ・ジャコブの息子で、日本では2023年に公開となった『Winter boy』で第70回サン・セバスティアン国際映画祭主演俳優賞を最年少で受賞、最新作『Leurs Enfants après eux(英題:And Their Children After Them)』での演技が第81回ヴェネチア国際映画祭で高評価を受け、マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を獲得するなど、世界で評価される22歳の新人俳優。いままさに大注目のライジングスターだ。


次第に動物化していくという難役を繊細でいて説得力のある演技をもって見事に体現したポール。動物化が進行していく段階の人間と動物が合わさったような独特の動きが印象的な本作。


この度解禁されたインタビュー映像で、役作りについて「撮影の1年以上前に(トマ・カイエ)監督に会えたから、時間をかけて振付師と一緒に準備した。まるで身体で言語を語るように自在に操ることができれば、撮影で表現できると思ってね」と身体の動かし方から演技を構築していったという綿密な準備を明かす。


さらにエミールという難しい役柄を「僕の演じる役は、物語の進行とともに動物へと変異していく。知覚や感覚が人間とは別世界になっていく。興味深かった点は、この若者の自然や人間に対する新鮮な視点だ。一般的な人間にとっては当たり前に思えることも、彼の目には粗野な振る舞いや憎しみに映る。エミールの目を通して問いかけていくんだ」と解釈。


「エミールも初めは変化におびえるけど、次第に動物としての自覚を持ち始めてく。僕たちの人生にも似た経験があるはずだ」とキャラクターの成長に共感もしたと明かしている。


エミールの父であるフランソワを演じたロマン・デュリスとの共演ついては、「彼は本当にオープンな人で冒険に乗り出す気満々だった。自分の経験を惜しげなく共有するけど、あれこれ指図せず一緒に作り上げる姿勢なんだ。ロマンと共演したことは正直言ってすごい体験だった」と名優と過ごした貴重な時間に感無量の様子。


映画の内容にちなんだ「もし動物になれるなら?」という質問には「僕はクジラがいい。クジラは海に深く潜って姿を消せるし、静かな力でゆっくり進む。時々は海上に顔を出すけど、巨体を隠せるのがいい」と語っている。


『動物界』は11月8日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて公開。



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