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【インタビュー】綾瀬はるか&柄本佑、主人公の“純粋さ”から学ぶこと「相手の心を変えられる」

cinemacafe.net / 2025年2月5日 12時0分

第97回アカデミー賞で3部門ノミネートを果たしたドリームワークス・アニメーションの映画『野生の島のロズ』。都市生活のために開発された「最新型アシスト・ロボット」のロズが体験する予想不可能な冒険と、すべてを変える運命的な出会いを描いた物語だ。


全米のみならず、世界43か国でNo.1ヒットを記録している話題作が、2月7日(金)に日本公開となる。日本語吹き替え版では、ロズに綾瀬はるか、チャッカリに柄本佑を迎え、キャラクターたちにオリジナル版とは違う魅力を添えた。


シネマカフェでは、作品公開を間近に控えたメインキャストのお二人に、作品の魅力、それぞれの役柄などについて聞いた。


声を通してキャラクターを見る


――本作への出演が決まったときの気持ちは?


柄本:僕はアニメがすごく好きなので、単純に嬉しかったのと同時に、緊張しました。ただ、作品がとっても面白かったということで、どう転んでも素敵な作品には違いないからと思って臨みました。あと、日本語吹き替えの監督がとっても素敵な方で。ね?


綾瀬:優しくて、わかりやすくて。


柄本:とても具体的な方で。だから、この監督の船に乗って行けばいいんだなという感じでやらせていただきました。


綾瀬:声優は『インクレディブル・ファミリー』以来6年ぶり。ロボット役はやったことなかったですし、微妙な感情の表現を声でうまく使い分けてください、研究してやってくださいというようなことが書いてあって。難しそうだなと思いました。いろいろなパターンを最初にやってみて、どこまで機械っぽくするのかというところも、監督と細かく話し合いながらやっていきました。


――どのような気持ちで役に臨んだのでしょうか。


柄本:僕は、吹き替えがどうしたこうしたで揺らぐような作品ではないというのがどこかにあって。いいお芝居はもうアニメがやってくれているから、自分が楽しくできるようなところに身を置けたらいいなと思いながらやっていました。チャッカリという役に、そんな雰囲気があるので。


綾瀬:チャッカリいいなと何度も思いながらやっていました(笑)。すごく羨ましいなって、途中でこういう役やりたいなと…(笑)。


最初は本当にロボットっぽく、割と決まった感じでやっていて。でもちょっと人間っぽいところも出てきたり。その辺のバランスが難しくて。終わりの方になってくると気持ちがだんだん芽生えてくる。変化していく感じが上手くいくのかなぁと思っていましたが、完成版を観てみると、最後にロズという存在がはっきり見えていて感動しました。


――感情移入したキャラクターはいましたか?


綾瀬:私は、チャッカリ。最初は嫌な奴だったのに、あんなに意地悪だったのに。そのギャップが。


柄本:振れ幅は大きいね。


綾瀬:ロズがいないと…みたいな感じになっていてすごく可愛いなと思いました。最後のチャッカリの気持ちを考えて泣けたというところがあって。すごく感情移入しました。柄本さんは、やっぱりチャッカリ?


柄本:そうだね。あと、感情移入というのとは違うんですが、すごく好きなとこがあって。ロズは敬語を使っているんだけど、ある瞬間から動物たちに対してため口というか、敬語じゃなくなる。あそこがね、妙に感動するんですよ。あの辺から始まる気がして。


綾瀬:確かに急に人間っぽくなってね。


柄本:わくわくするような感じかな? ぐっとロズ、チャッカリ、キラリの3人の距離が縮まっているような感じがして。物語としても一段ステップアップしてるような感じがすごく好きでした。


綾瀬:確かに最初、ロズには感情移入しづらい。感情ないし(笑)。だけど、あそこから急に入り込めるからグッとくるのかな?


柄本:多分そうだと思う。



作品の魅力は「物語のピュアさ」「ロズの純粋さ」


――お互いの声について、感想を教えてください。


綾瀬:チャッカリは本当に素敵だなと思って見ていました。顔の表情も凄いから、それがすごく伝わってくる。声の強弱だったり、高低差だったり、見ていて飽きないなと思って。意地悪なんだけど、本当は可愛い様子が声に出てる。


柄本:そう? 声を録るとき、僕が最初だったらしくて。超不安な中でやっていたんだけど、初めて日本語完成版を観て綾瀬さんの声を聞いたとき、本当にぴったりだなと思いました。


僕は英語版を何度も観ながら録音していましたが、吹き替え版のロズを見たとき、すんなりそこに入っていけて。奥行きが出てくる感じが、深いんですよね、声が。それがとても素敵だなと思いました。


――本作の魅力について。


柄本:物語的な面白さというのは大前提としてある。あとは作品の持つピュアさですかね、心が動くというところで言うと。監督自身がとてもピュアなんです。柔らかくて優しくて、本当に壁のない人。そこが作品に反映されているんだなという感じ。


かつ、監督の“物語を信じる力”ですかね。僕は涙したんですが、いろいろな場面でキャラクターたちの姿に感動するんです。そういうのがすっと入ってくるのは純度が高いから。やる人がやったらめちゃめちゃあざとくなるシーンでも、喜びも悲しみもすっと入ってくる。これは物語のピュアさから来るんじゃないですかね。


綾瀬:ロズに純粋さがあるからこそ、素直にいろんなことを吸収して、本当にいいことをしよう、誰かのためにやろう、ということができる。だから動物たちもロズが必要になっていく。相手の心を変えられるロズの存在がすごくステキで、見習うところがいっぱいあるなと思いました。


雁の長老クビナガの言葉もいいなと思いました。クビナガが出てくるたびに結構ぐっとくることが多かったですね。長老の知恵を聞いているみたいで。


柄本:いいよね! あと、キラリに飛び方を教えるサンダーボルト先生も良いこと言ってた。少ししか出てこないキャラクターも、みんな素敵なんです。



現実社会にも繋がる物語


――ロボットの物語ですが、価値観の違う存在をどう受け入れるかとか、プログラムを先入観や固定観念と捉えればそこをどう打ち破って自分の可能性を広げていくかなど、私たちの社会にも関連のある物語だと感じました。


柄本:普遍的な話ではあると思う。開かれた大地に住む動物たちも、ひとつところに集まると争いが出てくるし、社会ができてくる。基本的には人間社会と同じなんじゃないかと思います。動物ということでテーマが純粋にわかりやすく見えているだけで。


綾瀬:私も基本的には人間社会と同じ構図だと思います。親子とか友達とか、ライバルなのか敵なのかとか。どこにでもありそうなトラブルもある中、ロズがピュアな心で先頭に立って、みんなを引っ張って行ってくれるから、みんなも自然にそれを受け取って影響を受けていく。


柄本:そう。ここに登場するキャラクターの中で一番先入観なく突き進めるのってロズしかいない。だからロズにみんなが影響されていく。そこが素敵ですよね。


綾瀬:理想ですよね。皆が同じ方向を向いたときの絆の強さと言ったら! 小さなことの積み重ねだと思うけれど、ロズが島での生活の中で、一個一個優しさを置いていった。それがやがて沢山になって、道となった。ロズが歩いてきた、優しさでできた道。


柄本:ロズが置いてきた優しさは、彼女自身に表れる変化として投影されていると思う。ポスターにもあるように、ロズの片足が木になっているとか、ロズに草が生えてくるとか、どんどん温かみを増していく。ロズは心も見た目も有機的になっていくんです。ロズに生まれるそんな細かい変化も楽しんで欲しいです。


息の合った掛け合いで、作品の裏側について語ってくれた綾瀬さん、柄本さん。日頃から耳慣れている二人の声が、物語が進むにつれ、完全にロズとチャッカリに同化し、二人の顔が全く浮かばなくなったことを伝えると、「顔、浮かんでこなかったですか!」と綾瀬さん。


柄本さんも「それはよかった、嬉しいです」と話し、共に笑顔に。まさにそこが目標だったという二人の、声優としての魅力も再発見できる本作。壮大なるスケールで描かれる野生の島の美しい物語に没入するためにも、ぜひ大きいスクリーンで楽しんで欲しい。


【綾瀬はるか】
スタイリング:中澤咲希
ヘア:ASASHI(ota office)
make-up: Asami Taguchi(home agency)

【柄本佑】
ヘアメイク:星野加奈子
スタイリスト:KYOU


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