『リング』から21年…中田秀夫監督が貫くCGに頼らない恐怖表現

シネマトゥデイ 映画情報 / 2019年5月19日 8時5分

『リング』シリーズ最新作『貞子』(5月24日公開)より (C) 2019「貞子」製作委員会

 「はっきりと、ここで映画監督として世に出なければどこで出るんだ、そう自分に言い聞かせていました」と回想するのは、1998年公開の映画『リング』で興行収入20億円のヒットを記録し、今や世界的なホラー映画の鬼才として名をはせる中田秀夫監督。最新作『貞子』(5月24日公開)でハリウッド版『ザ・リング2』以来、約14年ぶりに同シリーズのメガホンをとる中田監督が、その重責、そして今もなお追求する恐怖描写について明かした。

 「観た者は1週間後に死ぬ」という呪いのビデオの恐怖を描く鈴木光司の小説に基づく『リング』で大ヒットを飛ばしたのち、続編の『リング2』(1999)では倍の興収42億円を記録。2002年にはハリウッドでリメイクされ、その続編『ザ・リング2』(2005)では中田が自ら監督を務め、ナオミ・ワッツ、シシー・スペイセクら名だたる女優陣を演出した。新作の『貞子』は、池田エライザ演じる心理カウンセラーの視点から、シリーズの顔である怨霊・貞子の恐怖を、SNSや動画などを日常的なツールとして用いる現代に向けて描く。

 14年ぶりにシリーズに着手するにあたり、「一言で言えば2019年にお客さんに受け入れられるホラー表現を追求すること、それがモチベーションになった」と中田監督。『リング』に続いて『仄暗い水の底から』(2002)も2005年にリメイクされ、日本のみならず海外にも影響を与えてきた中田監督だが、自身は「別にホラー映画が好きというわけではない」という。「すごくかっこつけて言えばホラーというジャンルに魅入られてしまったというか。ホラーが得意だと思われて、日本でもアメリカでもオファーされてきましたが、自分をホラー・マニアと思ったことはない。ただ、もともと職人気質なので今お客さんに受け入れられるホラー表現は何だろうと考えること自体は好きなんです」

 『貞子』では、今の観客に受け入れられる表現の例として「動画」を恐怖のツールとして用いていることが挙げられる。これまで手掛けた3作では「呪いのビデオ」が登場していたがソフトよりも動画配信が主流になりつつある現代をふまえ、本作では「呪いの動画」に変更している。「20年前には、『リング』を観た子供たちが夜になるとついていないテレビが怖いと言ってくれたりもしましたが、今回はビデオテープは使いませんでした。今は、誰でも動画を撮る時代。特に人に見せるわけでもなく、日常的に家族や身近な人を撮ったりしますよね」

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