『天気の子』北米プレミアが大盛況!新海誠監督にコアな質問飛びまくり【Q&A全文】【第44回トロント国際映画祭】

シネマトゥデイ 映画情報 / 2019年9月10日 5時29分

『天気の子』がトロントで上映!

 現地時間8日、第44回トロント国際映画祭でアニメーション映画『天気の子』の北米プレミアが行われ、登壇した新海誠監督がファンたちから熱烈な歓迎を受けた。この日のチケットは即日完売となったほか(翌日以降の上映回も全て売り切れ)、当日券に一縷の望みを託した人々が長い列を作るなど、新海監督作品に対する注目度の高さを感じさせた。

 東京に家出してきた少年・帆高と、雨を晴れに変えることのできる能力を持つ少女・陽菜の出会いを描いた本作。大ヒットを記録した『君の名は。』(2016)に続く新海監督作として世界からの期待値も高く、140の国と地域での配給が決まっている。米アカデミー賞の日本代表にも選出されたほか、日本国内での興行収入は120億円を突破している。

 上映中はしばしば笑いが起きて終盤ではすすり泣きが聞こえるなど、トロントの観客も映画に夢中になっていた様子。上映前に登壇した新海監督からの「僕の映画を観たことがある人?」という逆質問には大多数が手を挙げていたが、上映後のQ&Aは主に「『君の名は。』は一番好きな映画です」「質問できるなんて、現実とは思えないです!」など質問者が新海監督作への愛を述べるところから始まって、コアな質問が飛んでいた。(編集部・市川遥)

以下、トロント映画祭でのQ&A全文(ネタバレを含む)

Q:『君の名は。』と同様にティーンエイジャーが主人公であること、両親の不在について。

新海監督:アニメーション映画を一番必要としているのが10代だと思うからです。僕も高校生の時に、宮崎駿さんの作品がものすごく楽しみで、新作の公開までもうちょっと生きていようと思えたりとか、あるいは1本のアニメーション映画を観るだけで、学校の悩みが全て消えたりだとか、人生が少し変わったりとか、そういう力を10代にならば与えることができると思うんですね。親が出てこない理由というのは、映画の中でそんなに描く必要がないと思ったからです。今回の映画に関しては、過去の出来事が少年少女を作っているというよりは、少年少女がもう前に走り出して止まれなくなってしまって、世界のずっと先まで行ってしまうような、そういう映画にしたいと思ったからです。

Q:「晴れ女」などの日本文化について。

新海監督:晴れ女、晴れ男、雨女、雨男とかって日本だとわりと言うんですよね。カナダでは言わないのでしょうか? 例えば本作には鳥居が出てきますが、『君の名は。』もそうなのですが、本作は日本に住んでいる自分たちの足元を深く掘るような映画にしたいとまず考えました。東京は過密な都市で地価が高いんですけど、鳥居もたくさん残っているんですよね。鳥居は言ってしまえば何の機能もなく、役に立たないものなのですが、僕たちはやっぱり鳥居を壊すことができないんです。ですから鳥居のある場所にビルを建てたいと思えば、鳥居をビルの上に移してまでずっと残そうとするんです。なんでそこまでして残そうとするのかその理由はわからないんですけど、ただ僕たちは鳥居があればその前で手を合わせて何かを願ってしまう、そういう、その場所で生まれ育ったから自分たちに染みついていることを映画の仕掛けの一つにしたいと考えました。

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