新境地に挑み続ける山崎賢人、俳優デビューから10年の軌跡

シネマトゥデイ 映画情報 / 2020年7月19日 6時10分

新境地に挑み続ける山崎賢人 (C) 2020「劇場」製作委員会

 又吉直樹の恋愛小説を映画化した『劇場』で、主人公の永田を演じる俳優・山崎賢人(崎はたつさき)。ボサボサの髪に無精ヒゲという出で立ちで、自らの才能を信じて演劇に身も心も捧げる危うい男を好演した。近年、幅広い役柄に意欲的に取り組み、新境地に挑み続ける山崎のキャリアを振り返ってみたい。

 2010年にドラマ「熱海の捜査官」で俳優デビューを果たすと、爽やかなルックスとスマートなスタイルで、映画『L・DK』(2014)、『ヒロイン失格』(2015)、『orange−オレンジ−』(2015)、『オオカミ少女と黒王子』(2016)など、人気コミック原作の話題作に出演。いずれの作品でも優しい好青年、やや影のあるナイーブな少年など、さまざまな役どころを繊細に演じ分けて高い評価を得た。

 一方、ドラマ「デスノート」(2015)では正体不明の名探偵L、映画『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(2017)では「スタンド」という特殊能力を持つ高校生・東方仗助という、原作漫画でキャラクターのイメージが確立されている難役にも果敢に挑んだ。さらに、コメディーの名手として知られる福田雄一監督と組んだ『斉木楠雄のΨ難』(2017)では、強烈なキャラクターがところ狭しとスクリーンを埋め尽くすなか、主人公でありながら狂言回しの役割で、しっかりと物語のバランスをとる安定した芝居を見せた。

 そうして確実に役柄の幅を広げていくなかで、2018年に放送されたドラマ「グッド・ドクター」では、自閉症スペクトラム障害とサヴァン症候群を抱える小児外科のレジデント・新堂湊にふんした。障がいのためにコミュニケーションの能力に問題があるものの「大人になれない子どもをなくしたい」という思いで、一途に子どもたちと向き合う湊を好演。子どもに向ける優しい眼差し、意地悪な大人たちを見つめる寂しそうな目、信頼する同僚への敬意に満ちた表情など、視線だけで伝える繊細な芝居は、“新たな山崎賢人”を感じさせる出色の出来栄えだった。

 続く2019年に公開された映画『キングダム』では、大将軍を目指す戦争孤児の信を演じた。原泰久による原作コミックのファンを公言していた山崎は、本作で10キロもの減量に励み、強い野心を持つ戦争孤児という役柄を、肉体面と精神面の双方からのアプローチで見事に表現。あまり“動”のイメージがなかった山崎だが、見事なアクションシーンを披露するなど、演技に力強さも加わった。

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