若手きっての演技派!菅田将暉にシビれる映画8選

シネマトゥデイ 映画情報 / 2020年6月22日 7時1分

最新作『糸』より (C) 2020 映画『糸』製作委員会

 中島みゆきの名曲をモチーフにした近日公開の映画『糸』。平成という時代をベースに“めぐり逢い”をテーマにした本作で、誠実に人と向きあう純真な男・高橋漣を演じた俳優・菅田将暉(27)。これまで数多くの作品に出演し、個性的な役柄を演じてきた菅田が、どこにでもいるような市井の人を好演している。そんな『糸』のほか、どんな色にでも染まれる菅田のシビれるような魅力を感じることができる映画を紹介する。(文・磯部正和)

『あゝ、荒野』(2017)

 劇作家であり詩人の寺山修司の小説をモチーフに『二重生活』などの岸善幸監督が映画化。東京オリンピックが終わった2021年(実際は延期)の東京・新宿を舞台にし、母親に捨てられた過去を持つ新次と、吃音に悩み対人関係が苦手な建二が、ボクシングを通じて互いを認め合っていく姿が描かれる。新次を菅田が、建二を『息もできない』のヤン・イクチュンが演じる。岸監督の現場は、ワンカットの長回しを多用する。OKが出なければ何度も何度も同じシーンを長回しで撮影するため、俳優には役への理解力とブレない表現力が要求される。そんななか、ボクシングシーンをはじめ、ケンカ、濡れ場、無言の対峙などジリジリするような場面が次から次へとやってきて、前後篇合わせて5時間を超える長尺だが、菅田は時間を感じさせないほど立体的な人物像を作り上げている。本作で菅田は、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した。

『帝一の國』(2017)

 日本を代表する名門・海帝高校で繰り広げられる生徒会長選挙戦を描いた本作。菅田は、海帝高校にトップの成績で入学し、生徒会長、そして総理大臣になり、自らの国を作り上げようともくろむ野心家・赤場帝一を演じる。選挙戦を繰り広げる生徒たちに、野村周平、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳、千葉雄大ら、いまを時めく若手俳優たちが多数出演することでも注目を浴びていたが、マンガ原作でかなりデフォルメされたキャラクターにもかかわらず、しっかりと実写として成立させる菅田のバランス感覚のすごさを実感できる。特に父親役で出演した吉田鋼太郎とのハイテンションのやりとりは、コミカルでコントチックだが、しっかり世界観になじんでおり必見だ。

『共喰い』(2013)

 田中慎弥による芥川賞受賞作を、『サッド ヴァケイション』などの青山真治監督が映画化。昭和の終わりを舞台に、菅田は父の乱暴な性行為への嫌悪感と、自分にその血が流れていることへの恐怖に苛まれながら生活する高校生・遠馬を演じた。恐怖の存在となる父親を光石研、離れて暮らしている実の母を田中裕子という演技派俳優たちに囲まれた菅田は、血を抗えないものだと感じてしまい、怯えながら日々過ごす青年の機微を見事に表現している。菅田自身、本作が役者としての転機になったと話していたように、劇中、遠馬が抱える闇や、葛藤する姿は息苦しさを感じるほど圧倒的であり、菅田の言葉が実感できる作品だ。

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