実録モノまで…ガチ怖幽霊屋敷ホラー傑作選

シネマトゥデイ 映画情報 / 2020年7月25日 18時5分

Netflixオリジナルシリーズ「呪怨:呪いの家」は全世界独占配信中

 Jホラーを代表する大ヒット作であり、ハリウッドでリメイクも作られた『呪怨』シリーズ。日本発のNetflixオリジナル・シリーズ「呪怨:呪いの家」(配信中)は、旧シリーズのテイストを受け継ぎつつも単なる焼き直しにとどまらず、新しい恐怖を創造した画期的な一作となった。「呪怨:呪いの家」のように呪われた家=幽霊屋敷が舞台の傑作ホラーを紹介する。(高橋諭治)

心霊実録テイストの「呪怨:呪いの家」

 本作では、映画『リング』(1998)の脚色を手がけたことで名高い脚本家・高橋洋が、昭和の終わりから平成にかけて起こったいくつもの忌まわしい事件(1997年の地下鉄サリン事件ほか)を物語の背景に取り込み、バブル崩壊後に経済不況にも見舞われていった時代の暗い閉塞感をフィーチャー。メインストーリーである“呪いの家”に関わった人々を襲う不条理な恐怖を、あたかも実録ドラマのように構成した。こけおどしのショック演出を排除し、緻密な時代考証とキャラクター描写を重んじた三宅唱監督の丹念な語り口と相まって、登場人物の人生を根こそぎ狂わせる“呪い”が異様な迫真性をみなぎらせる作品となった。

 一見関係のなさそうな複数のエピソードがパラレルに同時進行するこの群像劇形式のホラー・ドラマは、時代の移り変わりとともに題名にもなっている“呪いの家”へと収束していき、あっと驚く時空のねじれとともに怒濤のクライマックスへなだれ込む。呪いの家そのものはフィクションだが、郊外にたたずむ何の変哲もないその一軒家が、私たちの日常世界に本当に存在しているようなリアリティーを獲得していることも、本作の心霊実話テイストをいっそう生々しく感じさせる。

 日本では特定の住宅にまつわるまがまがしいウワサが立つと、不動産価値が下がったり、賃貸物件の利用者に敬遠されてしまうため、おおっぴらに「あそこは呪いの家だ!」などと語れることはほとんどない。しかし欧米では“ホーンテッド・ハウス”と呼ばれる住宅やホテルが実際に数多く存在し、ドキュメンタリーやフィクションの題材になっていたりする。ここからは、そんな本当の幽霊屋敷を題材にした実録ホラーを紹介していこう。

猟奇事件が起きた大邸宅で…猛反響呼んだ『悪魔の棲む家』

 もはや実録幽霊屋敷映画の“古典”というべき有名な作品が『悪魔の棲む家』(1979)だ。1974年11月13日、アメリカ東海岸ロングアイランド・アミティヴィルのオーシャンアベニュー112番地に建つ大きな邸宅に暮らしていたデフェオ家の長男が、両親や弟妹たちをライフルで皆殺しにするという猟奇事件が発生。その後、この家に引っ越してきたラッツ家の5人家族を襲った怪奇現象の数々が描かれていく。原作はジェイ・アンソンの「アミティヴィルの恐怖」。この全米ベストセラーとなったノンフィクションには、事実と異なる記述があることも指摘されたが、映画は大きな反響を呼び、その後は数多くの続編やリメイクが製作された。

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