『TENET テネット』はノーラン版007!7つの共通点

シネマトゥデイ 映画情報 / 2020年11月3日 11時2分

『TENET テネット』より (C) 2020 Warner Bros Entertainment Inc. All Rights Reserved

 極秘任務を請けたスゴ腕エージェント“名もなき男”が、人類を破滅に導く陰謀に立ち向かう。クリストファー・ノーラン最新監督作『TENET テネット』(公開中)を一言でいえば、SF仕立てのスパイ・アクション。ノーランはかねてからスパイ映画、中でも『007』の大ファンを公言しており、その影響は『ダークナイト』 トリロジー(2005・2008・2012)や『インセプション』(2010)など過去作にも見てとれた。『007』の監督就任に意欲を見せ、実際にバーバラ・ブロッコリらシリーズのプロデューサーとミーティングを繰り返してきたノーラン。そんな彼の『テネット』に透けて見える『007』との共通点を挙げてみた。(神武団四郎)

1:秘密組織でのミッション

 イギリスの秘密情報部MI6所属のジェームズ・ボンド。彼にミッションを与える上官がMである。『テネット』でこの立ち位置にいるのが、キエフでのミッションの後、“名もなき男”をリクルートする組織の男フェイ(ちなみに、演じるマーティン・ドノヴァンの頭文字もM)。

 “名もなき男”(ジョン・デヴィッド・ワシントン)に時間の逆行を説明する女性科学者バーバラ(クレマンス・ポエジー)は、MI6で数々の秘密道具を開発したQの役どころ。研究以外のことにはあまり興味がなさそうなところもQに似ている。

2:デフォルトは英国製の高級スーツ

 ロシアの武器商人セイター(ケネス・ブラナー)の情報を入手するため、イギリス諜報機関のクロズビーに会った“名もなき男”。高級スーツでキメた彼を目にしたクロスビーは、アメリカ製の安物だなとダメ出し。ジェームズ・ボンドと聞いて、まず思い浮かぶのがスーツやタキシードを着て銃を構えたダンディーな姿。クロズビーの忠告を受けた“名もなき男”は、フォーマルからカジュアルまでボンドよろしく装ってセイターのもとに乗り込んでいく。

 クロズビーを演じているのはノーラン組常連のマイケル・ケインで、その出世作がスパイ・アクション『国際諜報局』シリーズ(1965~67)。ケインは、ボンドとはひと味違うやや影のある主人公ハリー・パーマーを好演した。このシリーズは『007』シリーズのハリー・サルツマンのプロデュース作である。

3:敵は極悪非道な大富豪

 莫大な報酬と引き換えに未来人と手を組む本作の悪役が、セイター。冷酷で暴力的、つねに相手を見下すコワモテの大富豪である。東西冷戦を背景に、1963年にスタートした「007」シリーズの悪役は、世界制覇を狙うブロフェルド率いる犯罪組織スペクター。彼らは兵器開発や宇宙開発競争など、米ソの対立構造を利用しながら暗躍した。ソ連崩壊を利用してのし上がった極悪非道なセイターは、「007」にもよく似合う悪役だ。

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