臨場感ハンパない!『アンダードッグ』ファイトシーンはこうして生まれた

シネマトゥデイ 映画情報 / 2020年12月1日 17時5分

映画『アンダードッグ』より (C) 2020「アンダードッグ」製作委員会

 「ボクシングというのは憎くもない相手と殴り合う、信じられないスポーツ。だけど最後にはお互いが『ありがとうな』と健闘し合う。そこが好きなんです」と語るのは、映画『アンダードッグ』(前編・後編公開中)のメガホンをとった武正晴監督。その年の賞レースを沸かせた『百円の恋』(2014)の脚本家・足立紳と共に、同コンビにとって約6年ぶりとなるボクシング映画を完成させた。前作をはるかに上回る数のファイトシーンが収められた本作の裏側を明かした。

 本作は、来年1月1日よりABEMAプレミアムで配信版(全8話)が開始されることが決定しており、撮影は劇場版と同時進行で進められた。劇場版は、スターダムに駆け上がっていく選手たちの陰で“かませ犬”として踏み台にされる晃(森山未來)、児童養護施設で育った天才若手ボクサーの龍太(北村匠海)、テレビ番組の企画でボクシングの試合に挑む芸人の宮木(勝地涼)、三者三様のボクサーの人生が交錯する物語。

 初めは「前作で1試合作るだけでもスタッフみな倒れそうになっていたのに、今回は12試合。本当にできるんだろうか」と戦々恐々としていたという武監督。そのため、本作では元WBA世界スーパーバンタム級王者の佐藤修、元WBA世界ミドル級王者の竹原慎二らボクシング界のスターを集め、プロボクサーでありトレーナーライセンスも取得している山本博(ロバート)も参加した。何と言っても見ものは、白熱のファイトシーン。『百円の恋』や『あゝ、荒野』などに参加した俳優、ボクシングトレーナーの松浦慎一郎と共に作り上げていった。

 「初めに松浦さんと打ち合わせをしました。昔の試合の映像を見てもらって『こういう感じのダブルノックダウンを作りたいんだけど』『こういう試合の、この瞬間を作りたい』と具体的に話していくんです。それからリングの模型を作って選手の動きを決めていき、松浦さんがボクシングの試合としての流れを作ってくれて、スタンドインを入れながら実際にボクシングの試合のようにビデオで撮る。そこから僕が『これだけ打っていたら疲れるから休憩するだろう』とか、『相打ちも入れよう』『ずっと当たりっぱなしだから空振りも入れよう』といったふうにギミックを入れてることで試合らしくしていくんです。そこまでやって、俳優さんに1か月ぐらいリングの上で練習してもらって、あとは本番という感じでした」

 重要だったのは、絶対に事故が起きないようにすること。3人のボクサーを演じる森山、北村、勝地共に身体能力に長けた俳優で、いずれもボクシングジムに通い肉体改造を行った。主演の森山は「スパーリングをやらせてほしい」「実際に打たれてみたい」と並々ならぬ意欲を見せていたと言い、撮影は「長すぎず短すぎず」がポイントだったという。

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