1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

『キョウリュウジャー』坂本浩一監督、10周年で蘇るブレイブ 「全員で出たい!」叶った奇跡の再集結

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年4月21日 10時0分

ガブリボルバーを持つと当時の動作が蘇る

Q:本作で特に印象に残っているシーンはありますか?

 キョウリュウジャーが横並びになるカットは、当時の動きを体が覚えてるのか、みんなパッと決めたんです(笑)。人数が多いと揃うのが難しいのですが、キョウリュウジャーのみんなは、初めにテストで位置を決めただけで、本番は一発OKでした。キョウリュウチェンジも、はじめは冗談で「覚えてるかな?」なんて言いながらも、ガブリボルバーを持つと当時の記憶を体が覚えてるみたいで、初めからノールックで獣電池を装填して、キョウリュウチェンジできていました(笑)。

 また、キョウリュウジャーは歴代戦隊の中でもトップクラスに変身前のアクションが多い作品だったので、本作でも素面アクションをみんなに用意しました。通常は、キャストのアクションシーンはスーツアクターがやる時よりも時間がかかるのですが、キョウリュウジャーのメンバーは10年前の経験がそのまま蘇ってきたみたいで、ほぼアクション部と同じスピードで撮影が進みました。アクションの覚えも早いですし、表現も上手い。改めてキャストのすごさを実感しました。

Q:坂本監督は、役者へのアクション指導も積極的に行っています。「キョウリュウジャー」を監督していた10年前と比較して、日本のアクション業界にはどのような変化が見られますか?

 いい面は、世界中に交流の輪が広がって知識やチャンスが増えてきているところ。悪い面は、アクションスターを目指す人数がどんどん減ってきてるところです。 自分たちがアクションを始めた頃は、ジャッキー・チェンが全盛期で、目標になるスターがいて、アクション映画もたくさん作られていました。自分たちもそれを目指して必死に練習していました。でも今の時代、 ジャッキーみたいなアクションスターがなかなか現れていません。つまり、目標になる人がいないわけです。『るろうに剣心』などアクション映画と言われるジャンルはありますが、(剣心役の)佐藤健くんみたいになりたいと思って俳優を目指す人が出てきても、アクションスターになりたいとアクションだけを目指す人はなかなか出てきません。

 スタントマンに関しても同様で、例えば特撮作品のヒーローを演じたい人はいるのですが、 やられ役だったり、落っこちなどのスタントですごいことをしたいという人は、今はほとんどいません。自分たちの頃は、ジャッキーにやられる側にも憧てたわけです。自分自身もやられ側をやりたいと思って来たタイプでした。自分はどちらかと言うとお芝居が苦手で、アクションに特化する方がピッタリでした。最近はそういった目線で目標を持つことがなくなってきてるということを、すごく感じます。アクション映画は増えてきていて、スタントマンの需要は増えているのですが、それを受け継いでいく下の世代が育っていないことが一番の大きな問題かもしれません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください