カンヌ映画祭パルムドールはショーン・ベイカー監督のコメディー『アノーラ』!【第77回カンヌ国際映画祭】
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年5月26日 2時56分
第77回カンヌ国際映画祭の授賞式が現地時間25日にフランスで行われ、最高賞にあたるパルムドールをショーン・ベイカー監督のコメディードラマ『アノーラ(原題) / Anora』が受賞した。
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』や『タンジェリン』のベイカーが監督・脚本を務め、ロシアの富豪のバカ息子と電撃婚したセックスワーカーのアノーラが、結婚を取り消そうとする彼の両親とその手下たちの猛追を受けるさまを描いた本作。社会の片隅で生きる人々に寄り添ってきたベイカー監督らしさはそのままに、疾走感あふれるコメディーとして秀逸だ。鮮烈な印象を残すアノーラ役のマイキー・マディソンは、新たなスター誕生だと賞賛されている。
女優賞には、トランスジェンダーの女優カーラ・ソフィア・ガスコンら『エミリア・ペレス(原題) / Emilia Perez』(ジャック・オーディアール監督)の女優陣4人が輝いた。悲願だった性別適合手術を受けて“エミリア・ペレス”という名の女性に生まれ変わったカルテルの元ボスが辿る旅路を描くメキシコ舞台のこのミュージカルスリラーに主演したカーラは、受賞に感激の涙を流した。『エミリア・ペレス(原題)』は審査員賞も受賞した。
反体制的だとして母国イランで禁錮8年とむち打ちの刑が確定し、密かに出国して命がけのカンヌ参加を果たした『ザ・シード・オブ・ザ・セイクリッド・フィグ(英題)/ The Seed of the Sacred Fig』のモハマド・ラスロフ監督には、特別賞が贈られた。
フランシス・フォード・コッポラ監督が構想40年を経てついに完成させたSFローマ叙事詩『メガロポリス(原題) / Megalopolis』は受賞を逃したが、コッポラ監督は名誉パルムドールを受賞したジョージ・ルーカス監督を祝して授賞式に登場。熱いハグを交わした。
今年はコンペティション部門に日本映画の選出はなかったものの、審査員の一員として『万引き家族』の是枝裕和監督が選考に参加。授賞式では名誉パルムドールを授与されたスタジオジブリの音楽が多数使用され、プレゼンターの一人は昨年カンヌ男優賞に輝いた役所広司だった。また、監督週間で上映された山中瑶子監督の『ナミビアの砂漠』は、カンヌ映画祭の独立賞の一つである国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)を受賞した。(編集部・市川遥)
第77回カンヌ国際映画祭の主な受賞結果は以下の通り。
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
宮崎吾朗監督『君たちはどういきるか』展、手描きの表現の豊かさ感じて ジブリはこれからも「自分たちがいいと思うことをやっていく」
ORICON NEWS / 2024年6月22日 8時30分
-
エマ・ストーン出演、ヨルゴス・ランティモス監督作『憐れみの3章』、衝撃と興奮に導かれる本予告解禁
クランクイン! / 2024年6月21日 9時0分
-
カンヌで審査員長と女優賞受賞!ゾーイ・サルダナ、セレーナ・ゴメス出演『エミリア・ペレス』予告編公開
cinemacafe.net / 2024年6月19日 13時0分
-
「男と女」「モンパルナスの灯」「甘い生活」仏女優アヌーク・エーメさん死去 92歳
映画.com / 2024年6月18日 21時4分
-
映画『ぼくのお日さま』池松壮亮らが参加したカンヌ国際映画祭の裏側を公開! 9.6から先行公開へ
クランクイン! / 2024年6月8日 12時0分
ランキング
-
1人気ウルトラマン女優、壮絶なコロナ後遺症を明かす「1年寝たきりの日々…死を覚悟した」
スポニチアネックス / 2024年7月6日 16時32分
-
257歳になった元「Mi―Ke」歌姫の31年ぶり名曲熱唱にネット沸騰「相変わらずお美しい!」の声
スポーツ報知 / 2024年7月6日 20時14分
-
3沢田研二、全国ツアー東京公演に妻・田中裕子が来場し会場にどよめき いつもとは違う“センター席”に堂々と座った裏事情
NEWSポストセブン / 2024年7月1日 7時15分
-
4「インティマシー・コーディネーター」起用せず物議の映画、公式サイトから「快楽に溺れ」削除でまた波紋…
スポニチアネックス / 2024年7月6日 21時8分
-
5神田正輝 ABC「旅サラダ」9月28日放送で卒業 97年から27年半出演「支えていただき…」
スポニチアネックス / 2024年7月6日 17時22分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)