ジャッキー・チェン70歳、後継者探しは「難しい」集大成作品に込めたスタントマンへの感謝
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年5月31日 7時32分
昭和・平成・令和を駆け抜け、今年古希(70歳)を迎えたアクションレジェンド、ジャッキー・チェン。初主演作から50年を経た“究極の集大成”といえる『ライド・オン』(全国公開中)の日本公開を直前に控え、数々の出演オファーの中から本作を選んだ理由や過去に挑んだ命懸けのアクションを振り返りつつ、自身の後継者といえる人物についても語った。(くれい響)
ここ数年、ジャッキー映画で育った監督から、集大成的な作品への出演オファーが多かったジャッキーだったが、まったく食指が動くことはなかったとのこと。「僕の人生を振り返るところに焦点を置いても、あまり面白い作品にならないと思っていたからね。でも、ラリー・ヤン監督がもってきた脚本には、そのほかに父と娘、父と息子の感情のドラマがしっかり描かれていました。しかも、息子が愛馬であるところに面白さを感じました。あまり見たことのない設定なうえ、馬との共演は自分にとって新たなチャレンジになると思い、『ライド・オン』の出演を決めたんです」
『ラッシュアワー』(1998)、『シャンハイ・ヌーン』(2000)など、これまでもバディを組んできたジャッキーだが、まさかの馬とバディを組んだ今回のキャラ設定は、第一線を退いた伝説のスタントマン。「皆さんは忘れているかもしれませんが、僕はスタントマン出身で、この仕事を始めなかったら、今のジャッキー・チェンは存在しません。そして、僕が世界的なアクションスターになることができたのは、命を懸けて僕をサポートしてくれたスタントマンのおかげです。だから、『ライド・オン』は僕の人生を振り返るとともに、彼らへの感謝の気持ちとオマージュを捧げた作品でもあるんです」と、熱い思いを語る。
さらに『ライド・オン』劇中には、これまでのジャッキー作品のオマージュが散りばめられているほか、彼が演じるジーロンが実際に過去のジャッキー映画を観返し、思い出に浸るシーンも登場する。「なぜ、あんな危険で無茶なアクションを命懸けでやろうと思ったのか? その理由は自分でも分かりません(笑)。当時はどの作品に対しても、一生懸命やることしか考えてなかったですから。いろんな作品で、いろんな場所の骨が折れ、脳の手術まで受けましたが、幸いなことに今こうやって会話ができていますし、まだまだアクションもできます。ただ、30代の頃のスタントをやってほしいと言われても、正直ムリなので、そればかりは勘弁してください」とユーモアも忘れないのもジャッキーらしい。
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