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巨匠マイケル・マン、直球な伝記ドラマには興味ない 構想30年『フェラーリ』に投影した情熱

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年7月5日 7時58分

 映画『ヒート』『マイアミ・バイス』『コラテラル』など数々の名作を世に送り出してきた巨匠マイケル・マン監督(81)がリモートインタビューに応じ、F1の“帝王”と呼ばれた男の情熱と狂気を描く最新作『フェラーリ』(全国公開中)の裏側などを語った。

 主人公は、元レーサーにして、カーデザイナー、そして自ら立ち上げたフェラーリ社をイタリア屈指の自動車メーカーへと成長させた稀代の経営者エンツォ・フェラーリ(アダム・ドライヴァー)。映画は1957年を舞台に、経営破綻や息子の死といった悲劇に見舞われたフェラーリが、イタリアの伝説的な自動車レース「ミッレミリア」で再起する姿を描き出す。

 『フェラーリ』は、マン監督が構想に30年を費やした渾身の1作だ。1991年に原作が出版された際、シドニー・ポラック監督と脚本のトロイ・ケネディ・マーティンと映画化を試みたが実現せず、ポラック監督とマーティンはこの世を去った。マン監督は「この映画を正しい方法で実現させたかった」と強いこだわりを明かす。

 もともと本作の主演は、マン監督が製作総指揮に名を連ねた『フォードvsフェラーリ』のクリスチャン・ベールが決まっていた。「クリスチャンは2015年からこの作品の準備に入っていました。増量も始めていたのですが、多くの障害がありました」とマン監督。結局クリスチャンは2016年に企画から離脱し、アダムがエンツォ・フェラーリを演じることとなった。

 映画は、59歳だったエンツォの波乱と激動の1年を追う。「直球な伝記ドラマには興味がない。ドキュメンタリーみたいだからだ。私なら、ドキュメンタリーが見たければ、それを見るだけで十分だ。私は、特定の事柄を観察したい。没入することで違いが明確になる」とマン監督は解説する。

 「私の映画では、没入することに面白さを感じるだろう」とマン監督は語ると、『フェラーリ』を製作した理由について「1957年の3か月に彼(ダイニングメンタリー)に起こった出来事が含まれているから」と明かした。「これらの力が衝突に変化するのです」

 なお、マン監督の次回作は代表作『ヒート』の続編だ。自宅の作業部屋で取材を受けていたマン監督は、原作小説のコピーをちらつかせながら「続編の脚本作業に入っています」と報告。撮影開始は今年の年末から2025年初頭を予定しているという。(編集部・倉本拓弥)

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