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大沢たかお「このために6年王騎を演じてきた」 『キングダム』最終章は忘れられないエピソード

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年7月5日 7時15分

 王騎の宿敵・ホウ煖は、前作のラストで、信らの前に突如現れた圧倒的な武力を誇る敵将で、吉川晃司が演じている。クライマックスでは王騎とホウ煖の一騎打ちも大きな見せ場となっており、大沢は佐藤信介監督の「重量級の戦いがしたい」という要望に応えてみせた。

 「今回は、冒頭からありとあらゆる局面でクライマックスの連続。その中でも最大のクライマックスとなるのが王騎とホウ煖の戦いで、日本映画ではあまり見たことのない超重量級同士の戦いを見せることが一つのテーマでした。90キロ近い僕と体の大きな吉川さんが長い鉾を振り回してバンバン当て合うわけだから、鉾も壊れるし、多少はケガもするし痣もできる。練習でも大きなスタジオを借りないと鉾が振れないし、この戦いがシリーズにとっていかに大事なシーンになるかはみんなわかっていたので、5~6日間かけて朝から晩までキャスト、スタッフ一丸となって撮影しました」

 今作で描かれる物語は、原作漫画でも特に人気の高いエピソード。大沢も7~8年前に王騎役のオファーを受けた際に原作を読み、衝撃を受けたという。

 「僕が演じるかどうかにかかわらず、長い原作シリーズ中でも特に大事な、忘れられないエピソードで、おそらく原作ファンの方にとっても特別なもの。あまり見たことのないすごい展開だった。ここまで実写化できるかは夢でしかなかったけど、万が一できた時には、読後に僕が感じた感情かそれ以上のものを、観客の皆さんに受け止めてもらえたり、残せるように実写化したい。それが最初に決めた僕が王騎を演じる上でのルールであり、使命だと思った。それが果たせれば、自分がやった意味が少しはあるし、役割として正しかったと思えるだろうと。そのためにずっとやってきたので、長かったですね(笑)」

 これまでも大沢は王騎を演じることについて、事前に芝居を固めず、撮影現場でも常に試行錯誤してきたというが、それは1作目から高めてきた感情をようやく発揮できた今作でも変わらなかったようだ。

 「これだけ長く演じてきた役ですから、馴染ませて自然に演じることも芝居の選択肢としてはあるのでしょうが、それだと見てくれた方に大事なものが届かない。特に王騎は、僕が頭の中の計算だけでやったような芝居では難しい。想像がつかない“バケモノ”のような王騎将軍を演じるには、毎シーン、毎カット、計算からわざとはみ出していくような表現にチャレンジして、ある種、自分も“バケモノ”にならないといけない。だから、毎日の撮影が終わると『困ったなあ、王騎将軍こっちへ行っちゃったかあ』『明日の撮影どうしよう』みたいになる(笑)。でもその連続が、“バケモノ”を作りだし、山崎君をはじめ共演者の皆さんも何が飛び出してくるかわからない王騎の芝居にリアクションしてくれた。そういう連鎖が作品自体を見たことのないすごいものにしていくことにもなると思ったんです」

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