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2024年前半の成功作・失敗作…大作が次々コケるも救世主登場

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年7月6日 6時7分

 『ゴジラxコング 新たなる帝国』も、堅調に全世界で5億6,700万ドル(約907億円)を売り上げた。また、北米ではバレンタインデーに公開された『ボブ・マーリー:ONE LOVE』も、小粒な映画ながら全世界で1億8,000万ドル(約288億円)弱を売り上げ、成功している。

 では、次に失敗作を見てみよう。まずは『ボブ・マーリー:ONE LOVE』と同じ日に公開された『マダム・ウェブ』。この女性中心のスーパーヒーロー映画は、ダコタ・ジョンソン、シドニー・スウィーニーなど注目の女優が出演したにもかかわらず、世界興収はギリギリ1億ドル(約160億円)程度と、大赤字。スピンオフも計画されていたが、実現するとは思えない。

 大きな期待が寄せられていた『マッドマックス:フュリオサ』も、がっかりだった。1億6,800万ドル(約269億円)の製作費をかけ、アニャ・テイラー=ジョイ、クリス・ヘムズワースというトップスターを据えたこのアクション映画の世界興収は、現在までに1億7,100万ドル(約274億円)。カンヌ国際映画祭でのお披露目をはじめとするマーケティング経費を考えると、完全に足が出た。前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は、製作費はほぼ同額ながら、全世界興収は3億8,000万ドル(約608億円)で、作品部門を含む10部門でオスカーにノミネートされている。今回の前日譚が次のアワードシーズンでどこまで健闘するかは、今のところ不明。

 斬新なアクションスタイルでしっかりとファンを掴んでいるマシュー・ヴォーン監督の『ARGYLLE/アーガイル』が大きくコケたのも、意外だった。製作費は2億ドル(約320億円)、世界興収は9,600万ドル(約154億円)。ただ、この映画は Apple TV+ が製作し、ユニバーサル(日本は東宝東和)に劇場配給を依頼したもので、ほかと単純に比較はできない。Appleにはがっつりとした“本業”があり、映画製作は会社の生命線とはほど遠く、ブランド展開の一つだからだ。そうは言っても、ヴォーン監督には腑に落ちない結果だっただろうことに変わりはない。

 そして何より、『バービー』のライアン・ゴズリングと『オッペンハイマー』のエミリー・ブラントが共演した『フォールガイ』。この二人はオスカー授賞式でも一緒にプレゼンターを務めたし、アメリカではスーパーボウルでもテレビスポットが流されるなど、たっぷりとマーケティングがなされた。しかし、製作費1億2,500万ドル(約200億円)に対し、世界興収は1億7,400万ドル(約278億円)にとどまり、赤字の結果に。批評家、観客、どちらの評価も高いだけに、より残念な気持ちが否めない。これを理由にオリジナルなアイデアがさらに避けられ、続編をはじめとするシリーズものに頼ろうとする風潮が強まらないことを願いたいものである。

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