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『キングダム』山崎賢人が「頑張ろう」と言わない理由 信とシンクロする座長のスタンス語る

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年7月15日 7時15分

 率先して頑張る背中を見せることでスタッフやキャストも盛り上がり、ついてくる。それを見て自分自身もまた頑張ろうと思えるという山崎に対して、撮影現場では常に平常心で、難しいアクションシーンの撮影などでもその成功や失敗に動じないと佐藤信介監督も語っている。それは意識的に心がけていることなのだろうか。

 「平常心は大事だと思います。それはこの作品に限らず、どの撮影現場でも頭の中は冷静でクールにいないとダメだなと。でもいいシーンを撮るためのプレッシャーも感じていますから普通に疲れていたり、失敗した時は“やだなあ”と思っていますよ(笑)。ただ、思い悩んでもしょうがないから、“やるしかないじゃん!”と自分の中で1個1個消化して、“次だ次!”と思って取り組んでいるのが、動じないように見えているのかもしれません。あとは、カットの声がかかっても監督からOKの声がかかるまでは次も行ける準備をしているから冷静でいられるんでしょうね」

 最終章の公開にあたり、シリーズを通して印象深いシーンを振り返ってもらうと、思い入れの強い作品だけに「難しいですね……」と悩みつつ、第1作に登場した信の亡き親友でエイ政と瓜二つの漂(吉沢亮)との場面をあげた。

 「信の原点には漂との関係があるので、漂とどれだけ仲良く見せるか、その別れをどれだけ悲しく見せるかという、漂との関係の描き方は大事だったなと。1作目の撮影は、先にエイ政との場面を撮っていましたから、信としてエイ政との関係を築き上げてから漂と向かい合うことができたのも逆に良かったのかなと思いますし、すごく印象に残っています」

 本作でニューヨーク・アジアン映画祭の「Best from the East Award」(素晴らしい演技を披露した俳優に与えられる賞)を日本人として初受賞した山崎は、「20代は『キングダム』シリーズとずっと一緒に生きてきた。ひねくれず真っ直ぐな信は、その立場やいろんなものが自分とリンクしているし、この作品にはずっと“成功するのか?”と疑われていた未知の領域を、みんなでぶち壊して作ってきた自信と喜びがある」とも述べ、約7年にわたって関わってきた長さも含めて特別な作品になったようだ。「最初は、信が“天下の大将軍になる”と言うのと同じように、自分も“すごい日本映画を作って、すげえ奴になりてぇ!”ぐらいの感じだったのが、次第にみんなで作ってきたことへの思いや、観てくださった人に感動を与えたいなど、いろんなことを思うようになってきました」と、観客の反響を実感した山崎自身が、多くの人の思いを背負って成長する信とシンクロするように取り組んできたのもわかる。

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