声優・田中敦子さん、61歳で死去 「攻殻機動隊」草薙素子役など

　人気アニメ「攻殻機動隊」シリーズの主人公・草薙素子役などで知られる声優・田中敦子さんが20日、亡くなった。61歳だった。所属事務所の公式サイトおよび、息子で声優の田中光さんが自身のXで発表した。

　発表によると、敦子さんは病名こそ伏せられているが、約1年におよぶ闘病生活の末、息を引き取ったという。所属事務所は、「病気療養中のところ薬石効なく令和6年8月20日永眠いたしました。ここに生前の御厚誼を深謝し謹んでご報告申し上げます」とコメントしており、光さんも「本人の意向により具体的な病名は伏せさせていただきますが、 約1年に及ぶ闘病生活も含め、真面目で凛々しく、ちょっぴりお茶目な、 田中らしい人生だったように思います」と語っている。

　また、光さんは「こんなに自慢の母を持つことができ、本当に幸せです」と敦子さんへの想いをつづっており、「最後になりますが、田中敦子が真摯に携わってきた作品を、 田中敦子が愛情を注いできたキャラクターを、 田中敦子という声優をどうか忘れないでください。尊敬する女優／声優であり、愛するお母さんへ愛を込めて」と呼びかけた。

　敦子さんは1962年11月14日、 群馬県生まれ。「攻殻機動隊」をはじめ、「機動戦士Vガンダム」のユカ・マイラス役、「呪術廻戦」の花御役、「葬送のフリーレン」のフランメ役など数多くの人気アニメに参加。他にも、人気アクションゲーム「ベヨネッタ」の主人公・ベヨネッタの声や、ニコール・キッドマン、モニカ・ベルッチ、ケイト・ベッキンセールらハリウッドスターの吹き替えを担当するなど、多方面で活躍した。（編集部・倉本拓弥）