三谷幸喜監督が10Pのシーンを白紙に戻した理由 『スオミの話をしよう』演出の裏側
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年9月21日 7時15分
だからこそ、一旦覚えたことをリセットし、初めてその場で遭遇した出来事として新鮮さを出してもらう。一度覚えたことを忘れる……というのは難しく感じられるが「もちろん本当に忘れてしまうことなんてできないと思うのですが、忘れたつもりになるというスイッチを押してもらうだけで、結構俳優さんにとっては違うと思うんです」と効果的な演出方法であることを述べる。
演出方法は俳優によって百八十度変える
スオミの元夫を演じる西島と松坂は、三谷組初参加。西島については「現場で初めてご一緒したのですが、僕がこうしてほしいということを瞬時に理解して、ご自身から“こういう感じにしましょうか?”と提案してくださるのでありがたかった」と言い、松坂についても「物語後半のキーパーソンになる人物」と重要な役柄であることを明かすと「松坂さんも西島さんと同様にとても理解度が高い俳優さんでした。稽古を重ねていくと、どんどん僕がゴールとして思い描いていることを把握してくださいました」と相性の良さを強調する。
三谷作品と言えば、主役級の俳優たちが数々登場するのも大きな魅力だ。そんな百戦錬磨の俳優たちをどのように演出しているのだろうか。
「おっしゃるように僕がキャスティングさせていただく俳優さんは、数多くの現場を踏まれている力のある方々。本当にいろいろなタイプの方がいます。僕がイメージしていることを、どのような方法で伝えると早く正確に理解してもらえるかということはすごく意識しています。だからこそ、一人一人アプローチ方法は違います。特に、初めての方とご一緒するときは緊張します」
三谷監督いわく、より具体的に伝えた方が理解を深められる人もいれば、あまり細かく伝えるとその言葉にがんじがらめになってしまう人もいる。好きなように演じてもらった方が魅力を発揮する人もいるという。
「舞台だと1か月ぐらい稽古をやるので、その人にどんな特徴があるかつかめるのですが、映画の場合はあまり時間がないので、どうすればその人の特徴を早くつかめるのかというのは非常に難しい作業。今回の西島さんや松坂さんは、その意味でとてもやりやすかったです」と感謝を述べていた。(取材・文:磯部正和)
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