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実写『ゴールデンカムイ』映画版が“これから”で終わった理由 WOWOWとのタッグで挑む完璧な映像化

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年10月5日 7時32分

 壮大な原作の要素を一本の映画で“つまみ食い”せず、ドラマシリーズとして丁寧に描く試み。松橋が率いる制作会社クレデウスは、かわぐちかいじの大ヒット漫画を実写化した『沈黙の艦隊』も、劇場公開後に全8話の完全版として Prime Video で配信。同作はすでに続編制作が決定しており、『ゴールデンカムイ』もまた、ドラマに続く続編映画を構想中。“最高のクライマックス”に辿り着くまで、さらなる展開も期待される。

 松橋は、この新たな試みの発想を、今や映画興行を牽引するアニメから得たと語る。「日本の映画興行全体に目を向けると、今はハリウッド映画ではなく、アニメが牽引していますよね。なぜかというと、アニメの制作者の皆さんが、物語全体を深く描いていくうえで、時にはシリーズで、時には映画で……というふうに、作り分けてきた点にあると思っているんです」

 「観客の皆さんも、そうした見方に慣れているので、実写もそうやってアプローチをするべきなんじゃないかと常々考えていた。だから『ゴールデンカムイ』も、面白いところだけをつまむのではなく、物語全体を分けたうえで、このパートは映画で、ここはドラマで……というふうに、全体像に合わせたプランをしっかりと考えて、皆さんにお見せしていくことが大事だと考えています」

日本勢の奮闘を見せたい

 WOWOWとのタッグによって、地上波の枠にとらわれない、より原作を重視した体制も実現できた。「例えば、地上波だったら起こりえる“最低何話は作ってください”とか、“全部で12話はほしいです”といったことがWOWOWではありません。今回の連続ドラマも、最初からエピソード数が決まっていたのではなく、物語を展開する上で必要なのが9話だったんです。もしそこを型にはめるようなことをすれば、きっと違う実写化になってしまうでしょう」という松橋。

 植田も「WOWOWが製作しているドラマは、決められた枠よりも、一番面白い方法を大事にして作るというスタイルです。(地上波のように)クール制ではないので話数も基本的には自由ですし、各エピソードの尺もぜんぜん違います。最低何分以上、何分以内という大まかな決まりはありますが、その範囲内であれば自由なんです」と語る。

 その言葉に「最初から決まった枠を埋めていくのではなく、純粋に面白い作品を作るためにどれくらいの尺が必要なのかも判断していく、これからは、そういう時代になっていくと思います」という松橋は、「結局、時間とお金というのは作品のクオリティーに直結するので、資金を投下し、かつ時間をかけられるっていうことはとても大事です。そういう意味でもWOWOWさんは『ゴールデンカムイ』を映像化するうえで、最適なパートナーだと思います。“大至急作ってください”みたいなこともないですしね」と笑顔。

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