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来秋の朝ドラ「ばけばけ」ヒロインは高石あかり 感極まり涙「小さい頃からの夢」

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年10月29日 17時8分

 映画『ベイビーわるきゅーれ』シリーズなどで知られる俳優の高石あかり(高=はしごだか、21歳)が、来年の秋から放送が始まる連続テレビ小説「ばけばけ」のヒロインを務めることが29日、NHK大阪放送局にて行われた会見で発表された。高石は、松江の没落士族の娘で、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルとした主人公・松野トキを演じる。

 感極まりながら会見に登場し「朝ドラのヒロインになるのが小さい頃からの夢だった」と涙で声を詰まらせながら語った高石。ヒロインへの挑戦は、「舞いあがれ!」(2022)と、次の朝ドラ「あんぱん」(2025年度前期)に続く3度目。2,892人が応募したオーディションを経て念願の朝ドラヒロインに選ばれた。決まった時は頭が真っ白になったと言い「その時は感情が追いついてこなくて、一人になったときに、もうボロボロと泣いていた」と振り返った。

 夢になったきっかけは、小学4年生の時、大好きな担任の先生に「あなたが朝ドラヒロインになっている姿が見たい」と言われたこと。「そこから、もうそれだけを夢見て今、ここに立たせていただいています」「信じられない。感謝しかないです」と夢の実現を喜んだ。

 脚本を手掛けるふじきみつ彦もオーディションに立ち会った。高石が演じる主人公・松野トキと、後に夫婦となるハーン役の俳優が芝居をする姿を見て「本当にこんな感じでこういう会話をしてたんじゃないかなと錯覚するぐらい、自分が明治時代の松江にいて、二人の様子を覗き見しているような感覚に陥って、この人は松野トキなんだなというふうに思わせてくれた」と起用の決め手を明かした。制作統括の橋爪國臣によると、ハーン役の俳優は国内・海外と広くオーディションを開催して決定。「遠くない未来に発表できる。ご期待ください」と期待をあおった。

 オーディションではかしこまった感じでいたという高石。監督から「ここは『ベイビーわるきゅーれ』だと思って」と言われ、「自分は『ベイビーわるきゅーれ』という殺し屋の映画をしておりまして、真逆にいるような作品だったもので『本当か?』と思ったのですが、言われた時に何か一個、作っていたものが外れて自分らしくできました」と舞台裏を明かした。

 高石は、モデルとなる小泉セツさんの本「思い出の記」を読むなどして役づくりを行っているという。「ハーンさんの人柄や日常がかわいらしく描かれていて、わたしはすごく好きになりましたし、きっとこの二人をいろんな方が愛してくださるなと思ったので、演じるプレッシャーもありますし、しっかり愛していただけるように頑張りたい」「人やハーンに対する愛情や思いやりをすごく繊細に大切に演じていきたい」と意気込んだ。

 長丁場となる朝ドラの撮影には「体力には自信があります。今まで携わらせていただいた作品は全部楽しかったと言って終わっているので、きっと色々なことがあると思いますが、一番最後には楽しかったと言いたいなと思います」と自信を見せた。

 2025年度後期の連続テレビ小説「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツがモデルのオリジナルストーリー。外国人の夫と共に怪談を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦の物語をフィクションとして描く。

 作者は、NHK「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(第30回橋田賞受賞)などのふじきみつ彦。舞台は、ヒロイン・松野トキが生まれ育つ島根県から、トキの人生が進むにつれて熊本など各地に移り変わっていく。2025年3月中旬にクランクイン予定。(編集部・小松芙未)

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