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百舌彦から見たまひろと道長の「二人だけにしかない関係」

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年11月3日 21時0分

 吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で藤原道長(柄本佑)の従者・百舌彦を演じる本多力が、まひろと道長の「見たことがない、2人だけにしかない」関係について語った。

 3日放送・第42回「川辺の誓い」では、宮中で道長と三条天皇(木村達成)の覇権争いが繰り広げられ、道長は娘・妍子(倉沢杏菜)を三条天皇の中宮にするも、三条天皇は長年付き添った東宮妃・すけ子(朝倉あき)を皇后にすると宣言。道長は権力を誇示するために策を練るが、病に倒れる。本多演じる百舌彦は、道長の幼いころから仕えてきた従者であり、まひろの従者・乙丸(矢部太郎)と共に二人の秘めた恋を見守ってきた。

 宇治で静養中の道長は、心労がたたってか今にも命が消えそうな様相。そんな道長の姿を見た本多は「マジで柄本さんというか道長様がホンマに死にそうな感じだったんすよね」と振り返る。「哀しみがめちゃくちゃ…「なんとかして生きてください」っていう風に思いました。自分がお薬を持っていっても認識しても飲もうとしないという。だから何か一種諦めてる、ただ体調が悪いだけではない。諦めというか、みたいなもので自分の無力感も感じましたし、多分自分じゃ何もできない、ただ祈るしかできないという、それを見て感じました」となすすべもない百舌彦の胸中に思いを巡らせる。

 百舌彦はいてもたってもいられなくなったのか、藁をもつかむ思いでまひろに「実は、殿さまのお加減がおよろしくなく…」と助けを乞い、まひろは宇治に赴く。まひろが道長を連れ出し川辺を歩いていると、道長は「誰のことも信じられぬ。己のことも」と苦悶の表情を浮かべ、まひろはそんな道長に寄り添い「道長さまが生きておられれば、私も生きられます」と励ます。

 まひろ自身も燃え尽き症候群に陥り、生きがいを見失いかけていたが、道長と言葉を交わすうちに互いに再び「生」と向き合う兆しがみられる。そんな二人の絆について、本多は「わからない関係」と評する。

 「婚姻関係結んでるわけでもないですし、恋人にのように出会ったわけでもないし、でも何かの折にわざわざ家に行ったりとか。どんな関係って、わからずだと思いますね。その時代において1個の言葉で形容できるような関係ではないと思うんですね。今だったらソウルメイトとかそういう言葉があると思うんですけど。だから、本当に「わからない関係」が1番もしかしたら合っているのかなって。今考えたら新しい関係性というか、見たことがない、2人だけにしかない関係性なんじゃないかと思います。そこには立ち入れないでしょうし、ついてって、ついて帰るっていうことしか自分はできない」

 同時に、二人の年を重ねての変化、逆に変わらない点について「あの距離感だから普通に4年ぐらい会ってなかったりもするじゃないですか。でも会っても戻れる、そういう友達とかは皆さんいらっしゃるでしょうけど、それは男女であったり。かといって会うたびに何かそういう抱擁したりとか口づけをしたりするわけでももうないじゃないですか。年とともに変わるのかもわからないし、なんか美しい関係だなとは思いますけど」と語っている。(編集部・石井百合子)

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