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『十一人の賊軍』白石監督&『侍タイ』安田監督が対面!互いに絶賛、時代劇愛を語る

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年11月22日 21時6分

 映画『十一人の賊軍』の白石和彌監督と『侍タイムスリッパー』の安田淳一監督が22日、都内で両作の公開記念トークショーを開催し、互いの作品の印象や、時代劇へのこだわりなどを語った。

 白石監督の最新作『十一人の賊軍』は、脚本家・笠原和夫のプロットを原案に、江戸幕府から明治政府へと政権が移り変わろうとしていた戊辰戦争の最中、新発田藩(現・新潟県新発田市)で起きた抗争を映し出すアクション時代劇。安田監督の『侍タイムスリッパー』は、現代にタイムスリップした会津藩士・高坂新左衛門(山口馬木也)が、剣の腕を生かして時代劇撮影所の斬られ役として生きるSF時代劇。

 安田監督は、白石監督の『十一人の賊軍』について「迫力がやっぱりすごくて、仲野太賀さん、山田孝之さんのお芝居も良かった。劇中の構えをみて、これを山口馬木也さんがやったらどうなるだろうって考えました。マカロニウエスタンのような雰囲気があったりして、2時間40分があっという間でした。ドキドキしながら拝見していました」と感想を述べる。

 これに白石監督は「嬉しいです。大変な撮影だったので。ぜひ安田監督に(この後の)新しい物語を紡いでいただいて……」とユーモアを交えつつ感謝を伝え、『侍タイムスリッパー』についても「すごく面白かったです。僕らにはできない贅沢な撮影をしているなと感じました。時代劇への愛がしっかり映画の中にあって、親近感を持ちました」と絶賛。さらに「京都の大好きな俳優さんがたくさん出ていて、楽しかったです」と振り返った。

 時代劇に挑戦した理由について、安田監督は「簡単に作った映画はお客さんが喜んでくれない。越えられない壁を越えて作った作品の方がお客さんに喜んでもらえる。そして監督としていつかは撮りたいと思っていたのが時代劇だった」と説明。作品を作るということに対しても「心に思っていないことは映画にしない。真心を込めて作るということを大切にしています」とこだわりを明かし、白石監督を感心させていた。

 白石監督も時代劇に取り組むようになった理由について、「日本の美しさを描けたり、日本オリジナルの世界でもある」と持論を展開した。また、「時代劇は、やりたい作品が他にも三つくらいあって、それを誰がやってくれるかなと思いながら今、準備しています」とさらなる時代劇映画の企画があると明言。同時に「現代劇も長くやっていないので、それもやりたい」と新作に向けて意欲を燃やしていた。(取材・文:名鹿祥史)

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