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「光る君へ」直秀・周明・双寿丸、オリジナルキャラクターを登場させた理由

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年11月24日 20時45分

 吉高由里子が紫式部(まひろ)役で主演を務める大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)では、24日放送・第45回よりまひろが大宰府に赴く展開となり、ラストでは松下洸平演じる周明(ヂョウミン)が第24回(6月16日放送)以来、約5か月ぶりに再登場。周明は日本生まれ・宋育ちの見習い医師という設定で、まひろにある目的をもって接近するミステリアスな役どころで反響を呼んだ。周明をはじめ、脚本を手掛けた大石静と共に作り上げた3人のオリジナルキャラクターについて、制作統括の内田ゆきがあらためて語った。

 松下演じる周明は、かつてまひろが越前守となった父・為時(岸谷五朗)に伴い、越前を訪れた際に出会った男。宋からやってきた商人らの長・朱仁聡(ヂュレンツォン/浩歌)らとともに越前にやってきたという彼は、まひろに宋のことばを教え、二人は親しくなっていくが、周明がまひろに近づいたのには狙いがあった。朱には宋と日本の交易を結ぶという密命があり、朱に仕える周明はその目的を成し遂げるため、左大臣・道長(柄本佑)と親しいまひろを利用しようとした。第24回では、周明がまひろをそそのかして道長に宋との交易を促す手紙を書くように迫るも、周明の気持ちが偽りであることを見抜いたまひろは拒否。周明は脅迫まがいの行為に及び、やがて二人は決別した。

 まひろと周明の交流は、吉高と松下が2021年放送のドラマ「最愛」(TBS)で共演していたこともあり大きな話題に。同作では吉高が実業家、松下が彼女を守り抜こうとする刑事という設定で、「光る君へ」とは真逆ともいえる関係だった。内田は、周明について、今は亡き直秀(毎熊克哉)と共に「まひろに新たな視点・視野をもたらす存在」だと話す。直秀は、まひろと道長のキューピッド的な役割も担った青年で、彼の死は道長に「民のための政を成す」という目的を、まひろに「おかしきことこそめでたけれ」という物語の真髄を諭し、二人の人生に多大な影響を及ぼした。

 「まず直秀の役割として1番大きいのは、いわゆる下々の者という立場です。非常に自由な精神を持つ散楽の一員として大石さんに描いていただきましたが、若かりしまひろの深層意識に作家として必要な自由な物の考え方を刷り込むということと、彼の死によって人生における不条理さ、まひろに傷を与える役割があると思います。そういう意味では、周明もある意味似ていると言えますが、直秀の死から少し時が経った頃にまひろが周明と出会い、(彼の立場や境遇を知ることで)まひろにさらなる新しい考え方を運んできてもらいたいという意図がありました。その後、まひろは宣孝と結婚して子を産みますが、そこへのステップを促す役割もあったと思います」

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