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失神&嘔吐者続出ホラー『テリファー』監督、最重要は子役のケア 残虐シーンは別撮り「暴力から極力遠ざける」

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年11月29日 7時3分

 レオーネ監督によると、クリスマスを舞台にするアイデアは、前作『テリファー 終わらない惨劇』撮影中にクルーからあがってきたものだったという。「クリスマスシーズンの撮影で、私たちが住む街から車で4時間ほどの郊外で行われました。撮影中はクルーもアート・ザ・クラウンの思考になってしまうので、『この武器を使ってみたら?』『こんなシチュエーションはどう?』というアイデアがどんどん共有されるんです。その中で『もしもアート・ザ・クラウンがハロウィンではなく、クリスマスに殺戮が起きたら?』という案があがってきて、直感的に『これだ』と閃きました」

 劇中ではクリスマスプレゼントを楽しそうに開けたり、サンタ姿のアート・ザ・クラウンを目撃する子供たちが登場する。本作は子供が鑑賞できないR18+指定で、当然大量の血しぶきや人体破壊などのゴア描写が多数含まれている。子役たちの前で残虐シーンを撮るのは刺激が強すぎるため、レオーネ監督は彼らのケアを最優先して撮影を進めていた。

 「子供たちを暴力やネガティブな描写から遠ざけるようにしました。必要でない限りは、子供たちに最小限の情報だけ共有するようにしています。もちろん、保護者の同意があればそれ以上のことも伝えました。例えば、ある爆破シーンでは子供たちも巻き込まれてしまうのですが、爆破の直前までは子役がいる状態で撮影し、爆破シーンだけ1か月後にセットを組み立て別撮りしました。ほとんどの子役たちは、自分が爆死することは知らないですが、一部の子は状況を察して『僕たちはいつ爆発に巻き込まれるの?』と聞いてきたりもしました。私は笑顔で『爆発なんか起きないよ』と優しく伝えてあげました」

 「また、近年は俳優組合の関係者がセットを訪れて撮影を視察したりします。子役たちにトラウマを与えていないか、危害を加えていないか確認するためです。とても厳しいルールに従って撮影しているので、全く問題ありません」

『テリファー』ついに最終章へ

 続編が作られる毎にスケールアップしていく『テリファー』シリーズ。レオーネ監督は、次回作でシリーズが最終章に突入することを明言しつつ、「観客に明かさなければいけない情報や、アート・ザ・クラウンについて語りたい素晴らしいシナリオが複数あります。『キル・ビル』のようにVol.1とVol.2と分けて製作することになるかもしれません」と完結までは数本かかることを示唆した。

 内容については詳しく話せないそうだが、「壮大なスケールのバトルが待ち構えています」とレオーネ監督。「納得のいく結末が浮かんでいるので、ひとまずホッとしています。個人的にはとても気に入っているので、観客の皆さんにも納得していただけたら嬉しいです」と来たるフィナーレに期待を寄せた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

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