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『室井慎次』日向杏はより凶悪、リクは完全洗脳だった…亀山Pが明かす初期設定&キャスティング秘話

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年12月8日 7時3分

 地元の住人である牧場主・石津夫妻役の小沢仁志と飯島直子は「柳葉さんとの関係性を含めて絶対いいと思いましたし、市毛商店店主役のいしだあゆみさんとはもう一度お仕事したかった」とキャスティング理由を明かす亀山プロデューサー。「リクの父・柳町明楽役の加藤浩次さんは直接会いに行って、口説きました。世の中にイライラしていて生き方が下手で、何も救いがない男の役ですけど、受けてくださいました。加藤さんが子煩悩なことは百も承知のうえの真逆のキャスティングで、大成功でしたね。ただ一つ、『爆烈お父さん(注:フジテレビ系のバラエティー番組『めちゃイケてるッ!』で加藤が演じた人気キャラクター)にはならないでくださいね』というお願いはしました(笑)」

 さらに、室井に絡む捜査一課の刑事・桜章太郎役は松下洸平。「青島に通じる妙な得体の知れなさと胡散臭さと如才のなさがほしかったんです。脚本には『(何だこの男は。似た男を知っている)』って書いてありました。室井に対して平気でずけずけとものを言う感じを、彼がやったら絶対面白くなると思いました。それに、『邪悪なものは幸福を壊したがる』という台詞を美青年に言わせたかった(笑)。案の定ぴったりはまって、監督も絶賛してくれました」

室井が言及した恩田すみれの“現在”

 また、おなじみのキャラクターである秋田県警本部長・新城賢太郎(筧利夫)や警察庁官房審議官・沖田仁美(真矢ミキ)、捜査一課の緒方薫(甲本雅裕)、刑務官に転身していた森下孝治(遠山俊也)が登場することに加えて、深津絵里が演じた恩田すみれの話題が、室井の口から出たのもファンにはうれしい出来事だろう。

 「室井さんが何ですみれさんをそんなに気にするのか不思議だったんですけど、『踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件』で、すみれさんの古傷や警察を辞める話を聞いているんですよね。そりゃあ室井さんだって背負いますよ(笑)。映画4本目『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』で本広(克行)監督はすみれさんが死んだような演出を入れていましたけど、今回、君塚さんとの打ち合わせで『生きていることでけっこうです』『了解です』となりました。本広は『えー』と言っていましたけど(笑)」

 ただ、すみれが今どこでどんな暮らしをしているのか、劇中では明確にされていない。「僕なりの設定というのはあるにはありますけど、それはあくまで僕の考えであって。たとえば、室井さんが石津夫妻の子供の話を聞いたあとにどこに電話をしたのかとか、最後の子供たちが乗ったダットラを運転しているのは誰かとか、そういうのも含めて、観た方がいろいろ考えてくださればいいと思います」と亀山プロデューサーはきっぱり。「最後の青島(俊作/織田裕二)くんのところもそうです。携帯は電波がないとタカが言っていたのに電話かかってきているし、彼が何で来たのかも明示してない。そのあたりは、全てご想像にお任せします」

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