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「光る君へ」紫式部が大宰府に向かうオリジナル展開の理由 50代を演じる吉高由里子は「落ち着いて声も低い印象」

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年12月9日 5時15分

 いよいよ12月15日に最終回を迎える、吉高由里子主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)。第45回(11月24日放送)から47回(12月8日放送)にかけて、まひろが大宰府に赴いたが、これはドラマオリジナルの展開。この展開を取り入れた理由、そして50代のまひろを演じる吉高由里子が見せた新たな魅力について、制作統括の内田ゆきが語った。

 本作は、平安時代にのちに1000年の時を超えるベストセラーとなる「源氏物語」を執筆した紫式部(まひろ)の生涯を、大河ドラマ「功名が辻」(2006)、ドラマ「セカンドバージン」(2010)などの大石静のオリジナル脚本で描いたストーリー。これまで太皇太后・彰子(見上愛)に仕えていたまひろだが、娘の賢子(南沙良)が宮仕えを申し出たことから、自身に代わって彰子に仕えることを提案。長年にわたって取り組んできた「源氏物語」を書き終え、人生に虚しさを感じていたまひろは、愛する道長(柄本佑)にも別れを告げ、西へと旅立った。目的は、「源氏物語」に登場した明石や須磨、亡き夫・宣孝(佐々木蔵之介)が暮らした大宰府、亡き友・さわが暮らした松浦を訪れることだった。

 大宰府編のエピソードはNHKのスタジオに加え、数々の大河ドラマが撮影された岩手県・奥州市の「歴史公園えさし藤原の郷」でのロケを実施。まひろが大宰府に赴くオリジナル展開については早々に決まっていたことだと言い、内田はその経緯をこう語る。

 「紫式部が「源氏物語」をいつ書き終えたのか、は諸説あります。その後のまひろの描き方について、時期は定かではないのですが大石さんとご相談するうちに、物語の終盤に、新たな刺激、展開を得ることができないだろうかという話になりました。外国の海賊が九州を襲来した史実「刀伊の入寇」を描くことは決まっていて、そうするともちろんフィクションなんだけれども、主人公であり、物事を客観的に見られる作家のまひろがその場にいることが重要なのではないかと。まひろが、隆家(竜星涼)を慕って集まってきた武者たちに接して、気取った貴族たちにはない仲間意識ですとか、厳しくも温かいところで繋がっている男たちを目にする機会にもなったと思います。そしてもう一つ、まひろが20年ぶりに再会を果たした周明(松下洸平)が劇的な終わりを迎えてもらいたい、と。大宰府編自体に関してはロケのスケジュールを組む必要もあり、去年の夏くらいには決めていたと思います」

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