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「光る君へ」月を撮影したのは元NHKのカメラマン!チーフ演出がまひろと道長と月を語る

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年12月16日 6時2分

 月を巡るシーンにおいて、第31回「月の下で」ではまひろと道長が初めて月にまつわる会話を交わした。まひろがふと道長に「人はなぜ月を見るのでしょう」と投げかけ、道長は「誰かが今、俺が見ている月を一緒に見ていると願いながら俺は月を見上げてきた」と答える。ト書きには「決壊しそうな想い」とも。二人が亡き散楽の一員・直秀(毎熊克哉)に思いを馳せる一幕もあったが、このシーンは中島にとっても思い出深いものになった。

 「お二人にはアングルを変えながら何テイクもやっていただいてたので大変だったと思いますが、非常に美しくせつなく素晴らしいシーンになったと思います。この日はずっと二人きりの撮影で、セリフも多くてどこも気を抜けず、くたくたになったのではないでしょうか。私は(連続テレビ小説)『スカーレット』で二人しか出ない回を演出したこともあったので、吉高さんと柄本さんに『私はやったことあるよ』って言ったら『そういう問題じゃないから!」と(笑)。『ごめんごめん、私の話はどうでもいいよね』って(笑)」

 なお、第31回はまひろに「源氏物語」の着想が降りてくる記念すべきエピソード。道長と月を見上げるシーンはある意味、まひろの節目ともなる重要な場面だった。

 「『源氏物語』が生み出される直前のシーンですよね。まひろと道長は、一歩間違えると元サヤに収まりそうなシチュエーションで。第27回の石山寺では二人が焼け木杭に火がついた状態になって、まひろが道長の子を身ごもっていますが、第31回の時点ではまひろがもう元には戻らない覚悟を持っていて、違う次元に行っている。なぜなら、物語を書き始めているから。だから、作家として火がつくような方向に向かってほしいのだけれども、視聴者の方には『(元に戻るか戻らないのか)どっち!?』と、ドキドキする余地も残したかった。初めは二人で月を見ているのがだんだんお互いを見始めたりっていうのはありつつ、帰る前に(道長が)まひろの方に行くの行かないのみたいな。最後はまひろが小さく拒否し、対して道長は踏みとどまるのですが、微妙なニュアンスを表現しています。道長が帰ると言っても、まひろはもう書くことに意識がいっているので、表情もそれまでと違うと思います。道長によってまひろの作家としてのスイッチが入っていくというような流れをしっかり描きたいと思いました」

 まひろと道長のシーンに限らず、本作には多くの美しい月が登場。道長の父・兼家(段田安則)の死を描いた第14回「星落ちてなお」では赤い月が、安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)が死去する第32回「誰がために書く」では星空に輝く三日月が、そして内裏で火事が発生した夜には皆既月食が見られ、幻想的な趣をもたらした。(取材・文:編集部 石井百合子)

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