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尾上右近&松田元太、魂をかけて挑んだ初声優 『ライオン・キング:ムファサ』で混ざり合う才能【インタビュー】

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年12月20日 8時3分

 映画『ライオン・キング』のはじまりの物語を描くディズニー最新作『ライオン・キング:ムファサ』。超実写プレミアム吹替版で声優を担当したのは、歌舞伎界の若きプリンス・尾上右近(ムファサ役)と、Travis Japan としても活動する松田元太(タカ役)だ。お互いを「げんげん」「けんけん」と呼び合うほど息ぴったりな二人がインタビューに応じ、初挑戦となった声の演技に対する手応え、人生においてモットーにしていることを語った。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

 『ライオン・キング:ムファサ』は、『ライオン・キング』の主人公シンバを命がけで守ったムファサと、彼の命を奪ったスカーの若かりし頃の姿を描く物語。孤児から王へ運命を切り開くムファサと、彼の運命を変えるタカ(後のスカー)の血のつながりを超えた“兄弟”の絆に隠された、驚くべき秘密が明かされる。

大和田伸也のムファサは「すごく大きな存在」

Q:(右近さんへ)ムファサの吹替えは、大和田伸也さんが長年担当されてきました。字幕版でムファサ役を務めたアーロン・ピエールさんはアニメーション版や超実写版のムファサ(ジェームズ・アール・ジョーンズさん)をあえて意識せずに声を作ったそうですが、右近さんはムファサの声をどのように構築していったのでしょうか?

尾上右近(以降、右近):あえて意識することよりも、自然と(ムファサに)なっていく気がしました。というのも、初めての声優のお仕事であり、 シーン数も多かったので、ムファサを一生懸命演じようという気持ちでいっぱいいっぱいでした。何かを意識して、そこを目がけて狙っていくよりも、迫りくる課題に向き合ったことで辿り着いた結果です。

自分が身を置く歌舞伎界にも、風習みたいなものがあります。必ず何かの影響を受けて、0から1というよりは、何か一つに影響を受けて、自分なりに1から10にしたり、20にしたりとかする作業をしているので、本作でも(大和田さんの)影響はもちろん受けていると思います。

大和田さんのムファサは、僕にとってもすごく大きな存在です。本作は大和田さんが演じたムファサの遥か昔の物語ということで、あのムファサとは違うけれど、つながっているところはあります。収録では、本国の声優さんの声を聞きながら吹き込むので、トーンやニュアンス、 声の温もりは自ずと意識していたと思います。ですが、あえて自分から強く意識することではなく、それを自分のものにする余裕もなかったのが正直なところです。

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