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「べらぼう」安田顕、平賀源内がドハマり!瀬川役は大河常連の舞踏家

シネマトゥデイ 映画情報 / 2025年1月12日 21時54分

 12日放送の横浜流星主演の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(毎週日曜NHK総合よる8時~ほかで放送中)第2回では安田顕演じる平賀源内を軸にしたエピソードが展開し、源内を粋に、軽妙に、切なく演じた安田の演技が注目を浴びた(※一部ネタバレあり)。

 第2回「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸』」では、吉原の案内本“吉原細見”で客を呼び寄せる案を思いついた蔦重(横浜)が、その序文の執筆を依頼するため、江戸の有名人・平賀源内探しに奔走。前半では貧家銭内(ひんかぜにない)と偽名を騙り蔦重を翻弄する軽妙洒脱なマシンガントークを披露。後半では想い人であった瀬川菊之丞に思いを馳せる切ない表情で視聴者を魅了した。

 なかでも注目を浴びたのは、銭内が蔦重に自身が源内であることを告白してからの展開。源内は自身が男一筋であり、細見の序文を書くにはふさわしくないことを説明するも蔦重は「源内先生でなければ。あの男一筋の平賀源内をもとりこにする吉原。じゃあいっぺんのぞいてみるってなりましょう」と引かず、すると源内は「おまえさんさぁ、あらためてみると相当いい男だねえ」「いいじゃない、いいじゃない…」と蔦重ににじり寄り、彼に花魁の恰好をさせることを提案。しかし、そこへ蔦重の幼なじみである女郎・花の井(小芝風花)が現れ、事態は思わぬ方向へ向かった。

 「おぶしゃれざんすな!べらぼうめ!」と威勢よく蔦重と源内の前に現れたのは、男装の花の井。花の井は無礼を詫びつつ、「男を差し出したとあっては吉原の名折れ」と切り出し、「ここにも瀬川はいないのか」と漏らした源内の一言に気を留め、先だって源内の亡くなった愛する人が二代目・瀬川菊之丞であること、今晩、その瀬川と同じ名の者と過ごしたかったのではないかと心中を慮った。そんな花の井の粋な計らいに胸を打たれた源内は折れて一晩を共にすることに。そこで源内は、瀬川に“変わった”求めとして、かつて菊之丞が自身の家で舞の稽古をしていたように舞ってほしいと願った。

 これまではひょうひょうとしたたたずまい、まくしたてるかのような早口で視聴者をくぎづけにしていた安田だが、ここでは一転して無言に。瀬川としてしなやかに舞う花の井を、懐かしそうに、愛おしそうに目を潤ませて眺める姿には哀愁が漂い、「いいシーンだな」「すげぇシーンだな」「めちゃくちゃ良いシーンなんだけど」「涙が出た」と視聴者を揺さぶった。

 なお、源内の回想シーンの瀬川菊之丞を演じたのは、本作の所作指導を担当する日本舞踊家の三代目・花柳寿楽。大河ドラマ「武田信玄」(北条氏政)、「信長 KING OF ZIPANGU 」(足利義昭)、「徳川慶喜」(孝明天皇)などに出演し、「鎌倉殿の13人」「どうする家康」「光る君へ」などの所作指導も担当している大河の常連。短いシーンながら、源内の忘れられない想い人を体現。美しい舞姿で視聴者を魅了した。(石川友里恵)

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