最低映画を決めるラジー賞、『ジョーカー2』が最多7部門ノミネート

　毎年恒例となっている最低映画の祭典、第45回ゴールデンラズベリー賞（ラジー賞）のノミネーションが現地時間21日に発表され、映画『ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ』が最多7部門ノミネートとなった。

　前作『ジョーカー』と違いミュージカルとして描かれた『ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ』は、批評面でも興行面でも大苦戦。アカデミー賞で11部門ノミネートを果たし主演男優賞（ホアキン・フェニックス）＆作曲賞を受賞した前作とは対照的に、ラジー賞で最低作品賞、最低主演男優賞（ホアキン）、最低主演女優賞（レディー・ガガ）、最低監督賞（トッド・フィリップス）、最低スクリーンコンボ賞（ホアキン＆ガガ）、最低リメイク・パクリ・続編賞、最低脚本賞の最多7部門ノミネートとなった。

　ちなみに、前作『ジョーカー』は製作費5,500万ドル（約85億円）で世界興行収入10億7,895万8,629ドル（約1,672億円）を稼ぎ出す特大ヒットを記録したが、『ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ』は製作費2億ドル（約310億円）で世界興収2億640万287ドル（約319億円）しか上げられなかった。（数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル155円計算）

　『ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ』に続いたのが、ソニーのマーベル映画『マダム・ウェブ』、ケイト・ブランシェット主演で人気ゲームを映画化した『ボーダーランズ』、フランシス・フォード・コッポラ監督が私財をつぎ込んで作ったSFローマ叙事詩『メガロポリス（原題） / Megalopolis』、デニス・クエイドがアメリカの第40代大統領ロナルド・レーガンにふんした『レーガン（原題）/ Reagan』でそれぞれ6ノミネートだった。

　受賞結果は、アカデミー賞授賞式前日の現地時間3月1日に発表される。（編集部・市川遥）

第45回ゴールデンラズベリー賞のノミネーション全結果は以下の通り。

■最低作品賞
『ボーダーランズ』
『ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ』
『マダム・ウェブ』
『メガロポリス（原題） / Megalopolis』
『レーガン（原題）/ Reagan』

■最低主演男優賞
ジャック・ブラック　『ディア・サンタ（原題） / Dear Santa』
ザカリー・リーヴァイ　『ハロルド・アンド・ザ・パープル・クレヨン（原題） / Harold and the Purple Crayon』
ホアキン・フェニックス　『ジョーカー：フォリ・ア・ドゥ』
デニス・クエイド　『レーガン（原題）/ Reagan』
ジェリー・サインフェルド　『アンフロステッド：ポップタルトをめぐる物語』