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山口馬木也、時代劇がなければ「俳優を続けられなかった」次世代につなぐ“伝えることの美学”

シネマトゥデイ 映画情報 / 2025年2月3日 7時10分

 今はあらためて「時代劇がなければ俳優を続けられなかった」と感じている。「僕は役者の仕事を始めた時に、頼れるものが何もなくて。芝居の善し悪しは何を基準にしたらいいのかわからなかった。でも、時代劇だけは教えてもらえることができたんです。刀の抜き方、着物の着方、座り方といった所作は、覚えればできるんです。これが僕の中ですごく助けになった。もちろんそれだけに頼るわけにはいかないですが、助けになったことは間違いない。そしてそれは現代劇にもリンクしていくんですよね」と山口は振り返る。

 殺陣の練習も、殺陣師や先輩の役者から学んだことをベースに、自分で練習法を編み出し、練習を積み重ねた。「公園ですり足をしながらタオルで殺陣の練習をしていました。タオルってフニャフニャだから。そんなタオルでもしっかり立てるように殺陣をする、というのをバロメーターにしていたんです。それが何に結びつくかわからなかったですけど、そのときはそれを信じてやっていました」

 テレビなどの時代劇制作本数が減ってきたということもあり、時代劇を支えてきたキャスト、スタッフの技術やノウハウを若い世代に伝えるということの必要性を感じているという。「以前は当たり前にあった“伝えることの美学”が何年か前から途絶えているように感じます。時代劇においては、伝えるということは特に重要です。たとえば時代劇用の刀である竹光の扱い方にしても、本物の刀と比べても重心位置を変えて、重く見せるという技術は、武術とはまた別のものなんです。そういうのは伝えていかないと途切れるんですよ。演技ならば、それぞれの感性とかである程度完成させることができるかもしれないですが、時代劇の技術というものは伝えていくしか方法がない。だから伝えるということは本当に重要なんだと思います」と力強く語った。(取材・文:壬生智裕)

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