「FCV」が究極のエコカーなら「EV」だって負けてない?

clicccar / 2014年9月22日 6時3分

米EVメーカー「テスラ」を率いるイーロン・マスクCEOが同社の高級モデル「モデルS」の日本デリバリー開始に合わせて先頃来日、メディアからのインタビューに応じてEVにかける熱い思いを語りました。

日本企業のパナソニックから膨大な量のバッテリー供給を受けていることや、生産面でもリーマンショック時に経営破綻したGMとの提携解消により使わなくなった合弁工場をトヨタ自動車から譲り受けるなど、何かと日本企業と繋がりの深い「テスラ」。

イーロン・マスクCEOによれば、水素ガスを作るのに要するエネルギーはFCVの燃料電池から得られるエネルギーよりも多く、信頼性が高い再生可能エネルギーで発電可能なEVと比較すれば、FCVにはエコカーとしての勝ち目が無いとの考えを示しています。

一方でトヨタは今年6月、年内にFCVを700万円程度で発売することを表明、ホンダも今月に入って2015年度内にFCVをトヨタと同価格帯で発売することを公表しました。

両社ともにFCVの実勢価格を政府からの補助金を加味して500‐600万円に抑える意向で、水しか排出せず、600km以上の航続距離と、3分程度と短いクイックチャージでガソリン車にヒケをとらないFCVを「究極のエコカー」と位置付けています。

これは一般的なEVの航続距離がガソリン車の半分にも満たないことや、充電に多くの時間を要することが根拠になっており、裏を返せば両社ともに現時点ではEVの航続距離を決定するバッテリーの技術革新に目処が立っていないことを物語っています。

ではユーザー目線に立って経済性でFCVとEVを比較するとどうなのでしょうか。

電気代は元々ガソリンに比べて圧倒的に安いというメリットが有る一方、水素はガソリンと同等以下の価格になるとの予想。

日産のEV「リーフ」の場合、満充電に要する電気代は300円程度。
(電池容量24kWh×夜間電気料金12.16円/kWh=292円)

一般的なガソリン車が満タンで600km程度走行するとすれば、「リーフ」が同距離を走行するのに3回注ぎ足し充電しても費用が900円程度と格安なのは明らか。

となると、水素が電気代並みにならない限り、経済性ではEVの圧勝でしょう。

にも拘わらず「FCV」が「究極のエコカー」とされる所以は、クルマにとって必要な商品性を環境面への配慮を含めて高い次元で成立させているため。

自動車各社が世界屈指のテクノロジーとも言える「FCV」の開発を急ぐ一方で、「次世代バッテリー」開発の手を緩めないのは「EV」の将来性が念頭に有るからこそ。

「バッテリー容量」の大幅拡大がEVのみならず、ひいては「FCV(別名FCEV)」にもメリットをもたらすからに他なりません。

その意味では「テスラ」のマスクCEOが言うように、「EV」もバッテリーに技術革命が起きた際には将来「究極のエコカー」に成り得る可能性を十分に秘めているのです。

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