もはやマイナーチェンジではない! CX-5、アテンザのビッグチェンジにマツダのクルマ造りが見えた!!

clicccar / 2014年12月26日 12時32分

「最近のマツダって、イメージいいよね」
クルマ好きなら、そう思っている人は多いでしょう。生物の躍動をテーマにしたKodoデザインやスカイアクティブ・テクノロジーと呼ばれる技術群の開発によって先進的なイメージが備わったことに加えて、「モノ造り革新」「一括企画」といったモノ作りの基礎を見なおして、ガラッと変えたことで、クルマという製品の生産の基盤を立て直したことも、最近のマツダのイメージを高めている大きな要因なのです。

「CX-3」が発表された翌日、ロサンゼルス・モーターショーの会場で、開発を担当した冨山道雄氏に「モノ造り革新」や「一括企画」が「CX-3」に与えた影響についてのお話をうかがいました。

「単にニッチを埋めるのではなく、『CX-5』の弟でもなければ、『デミオ』の兄貴でもない『CX-3』という個別のブランドを構築しようと考えました。そのためには、先端的なデザインとクラスレスのインテリアが欠かせません。スタイリングでは、奇抜ではなく、”斬新さ”を狙いました。インテリアは他のモデルと見えない裏側を共通化することで、コストは十分に抑えられます。そのぶん、表面の目に付く部分の質感を高め、個性の表現につなげました。また、乗り心地の点でも、高級感にこだわりました。前・マクファーソン・ストラット/後・トーションビームという足回りはデミオ譲りでシンプルですが、デミオでは欧州仕様に近い味付だったものを、今回は日本特有のシーンにあわせたセッティングを煮詰めています」

 

同時にマイナーチェンジとは言えないほどビッグチェンジした「CX-5」と「アテンザ」についても、内装の質感の向上がめざましく、驚いてしまいました。実は、今年発売された「デミオ」では、マツダ・ファミリーの中でもっとも小さなモデルゆえにコストの大幅なアップを避けながら内装のクオリティを高めるノウハウを培ったおかげで、「デミオ」に続いて「CX-3」でも、高品質の内装を与えることに成功したのです。しかし一方で、スカイアクティブに先鞭をつけた「CX-5」とフラッグシップの「アテンザ」の質感が、「デミオ」や「CX-3」に見劣りしはしないか?という危惧もあって、今回大幅な内外装の質感の向上を施した、というわけです。

しかも、「CX-5」や「アテンザ」はさすがに大きくて立派なボディのクルマらしく、高級感のある内装に仕上げられています。フロントグリルが水平基調のデザインになり、ヘッドランプにLEDを採用して眩惑防止の機能を付けたことに加えて、中の形状も変更して“眼力”をアップさせています。ホイールのデザインも、立体的な造詣になって、大人カッコイイ感じです。

内装では驚くことに、インストゥルメントパネルまで変更するような大手術を施しました。金属風の加飾を増やして、高級感を増しています。マツダコネクトは標準装備になり、ホワイトの革内装が目に鮮やかです。電動パーキングブレーキの装着によって、コックピット周りがスッキリ。パネル類には、高級腕時計のようなヘアライン加工が採用されています。

こんなに豪華にして、コスト・アップにならないの?と心配したのですが、ここが「モノ造り改革」の底力なのです。具体的には、見えない部分を共有化することでコストは抑えつつ、見えるところで違いを主張して、車種ごとの個性は保っているのです。もちろん、エンジンやトランスミッションといったパワートレインに関しても、エンジンのベースを共有化し、同じラインでガソリンもディーゼルも生産できて、仕向け地ごとのキャリブレーションも最小限に抑えているそうです。

まだ「CX-3」の価格は決まっていませんが、「デミオ」以上、「CX-5」未満の価格帯であろうことは想像ができます。輸入車メーカーより手頃な価格帯で、日本車メーカー製のライバルと比べて内外装の質感が高く、これだけのクオリティのクルマを提供できる理由のひとつに、スカイアクティブ・テクノロジーの開発と共に推し進めてきた「モノ造り改革」の成功があるということがわかっていただけるのではないでしょうか。スカイアクティブ・テクノロジーが発表された2010年からわずか4年間で、ほとんどのラインナップを一新し、ブランドイメージを一気に高めた背景には、こうした生産技術の革命があったからこそなのでしょう。

 (川端 由美)

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