個性満載! 清水和夫さんも絶賛。Kカーチューンはいつの時代も楽しい・その1【OPTION 1985年4月号より】
clicccar / 2018年4月6日 12時33分
1976年以降〜1990年以前の時代は、Kカー=550ccでしたよね。値段も安く、小さなサイズで使い勝手の良いKカーは、いつの時代も老若男女に人気があります。そうそう、今、K耐GPで小さなクルマによるレースを楽しんでいる方も多いですよね。
OPTION誌もそんなKカーたちを「ミニギャング」と名付け大好きでした。最高速やゼロヨンなどのハイパワー競争ではない、でもイジれば遊べて楽しいクルマ、それがKカー。では、この時代のKカーの楽しみ方をプレイバックしてみましょう!
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最新「軽」チューン総集大特集
今、人気沸騰中、550軽ワンダーランド
軽自動車のチューニングはなにも今に始まったことじゃない。60年代、ホンダN360が巻き起こした軽ブームと共にメーカーとユーザーの間で軽自動車のチューニング競争が始まり、軽のワンメイクレースが開催されるまでに発展した。
ところが、エンジンキャパシティが550ccにアップされたとたんにハイパワーから実用へとエンジンの性格も変わってしまい、チューニング熱も冷めてしまったかのように見えた。
が、普通車のハイパワー競争がターボパワーにより再燃されるのと時を同じくして、軽にもターボ化の波が押し寄せ、チューニングの可能性もクローズアップされてきた。一度火が入ればとどまることを知らないこの世界。550ccで軽く50psをオーバー、軽量ボディを利し、ワンリッターターボをもブチ抜くスピードにまで達してしまった。
2Lターボが軽く200万円をオーバーする中、100万円以下でチューンドハイパワー軽が手に入る手軽さも拍車をかけて、今まさに新ミニギャング時代だ! チューニングにドレスアップ、550ワンダーランドは楽しさ全開。キミも乗り遅れると「バッキン」だゾ。
出たぁ、ドレスアップの極め付け
E2・ヤンチャラリー
どうです、最高でしょう。こりゃもう飛びっきりのジョーク、なんたってスズキのマー坊がランチア・ラリーに変身してしまったのだ。
エンジン、足まわりはノーマルのままなんだけど、ドレスアップもここまでくれば文句のつけようがない。ディカール類はWCR(※ワールドチャンピオンシップフォーラリー)に参戦しているワークスカラー、そしてなんといってもボディのラインや各パーツの作りが実に見事にランチア・ラリーをデフォルメしてあるところがニクイ。
パーツの素材はFRP、ABS、カイダックと場所に応じて使い分けてあり、取り付けは全てボルトン。自分のガレージで組み上げていくなんて、楽しいだろうな。
なんと改造左ハンドル!
工房ノブ・ミラ
ドレスアップとは、やたらとパーツを組み込めばよいというのではない、という証拠を見せてくれたのが、このNOBUミラだ。このミラは基本的には全てノーマルパーツを使用。もちろん、ドレスアップキットやシートの張り替えなどは製作したものだが、メッキでキラキラと輝くエンジンの外装や補器類は全てノーマルだ。
メッキの処理はエンジン回りにとどまらず、足まわりにまで及んでいる。ホイールハブやコイルスプリングなどもピッカピカなのだ。そしてもうひとつ、このクルマはなんと、左ハンドル! NOBUではノーマルのミラをバラした時に、左ハンドル用のプレスラインを見つけて、よし、やってやろうと決めたそうだ。
もちろん完成するまでは大変だったが、面白いことに左のシートに乗って走り出すと、国産車に乗っている気がしないのだ。コーナーはもちろん、交差点ひとつを曲がるだけでも楽しい。室内を白一色でまとめ、メーター類も作り直しているせいもあって、コケティッシュなヨーロピアンカーに乗っている気分だ。あとは左右のフルステアリング時の切れ角を均等にすればパーフェクト。630ccのエンジンでフットワークはグッド。
フルチューンならゼロヨン16秒台も
三峰ミラ
軽にも純正ターボが登場してから実に速くなった。それにもまして、チューニングがしやすくなった点が大きい。この三峰ミラもパワーは強烈だ。ミラ用にはほとんどSKコンポが使用されるが、それぞれのチューニングは異なる。こいつはレブリミット9000rpmまで回せるフルチューン。ゼロヨンスタートではパワーにステアリング系が負けて強力なトルクステアが発生する。
2速、3速とシフトアップする瞬間、アクセルのオンオフで左右に振られる。しかし、速さバツグン。4速ではガスがかぶり気味でフケ上りが鈍くなったが、17秒台をマークするのだ。ターボのブースト圧も1.5kg/cm2まで上がった。4速の吹けが回復するや、スピードもグングンのびていく。
「こりゃ150km/hはかたいな」と思った瞬間、エンジンがブロー。メカニックによると設定圧は1.3kg/.cm2だったのに上がり過ぎたのが原因。その1.3kg/.cm2でもこのくらいの性能は出るというから、軽というよりスーパーミニだ。こんなのが街を走り回れば、そこらのスポーティカーなんかコケにされるだろうね。
ジャスティ用の足がGOOD!
プローバ・レックス
今回の試乗で一番、サスペンションのしっかりしているのが、このプローバ・レックスだ。というのも、ラリーで活躍する清水和夫選手のお店だけに、足まわりに力が入るのも当然。スラロームしても、そのコーナリングは安定している。エンジンがノーマルのため(マフラーのみオリジナルの42.7φ)パワフル感こそないが、ドリフト状態になってもファルケンFXタイヤに無駄なくパワーが伝わる。
2WDと4WDの差はゼロヨンスタートばかりでなく、スラロームでも出る。大きくステアリングを切った時、2WDならやや前のめりになるけれど、4WDならリヤも踏ん張っている。姿勢が安定しているのでアクセルも開けられる。ただ4WDの場合、ステアリングが重くなるのはしかたない。
このレックスの足は実はスバル・ジャスティのストリート用だ。コイルスプリングはノーマル。ダンパーの容量が1クラス上なのも、十分な剛性がある理由だろう。このくらいサスがしっかりしていると、どうしてもノーマルエンジンが物足らない。ホントは足が勝っているくらいがいいのだけど、欲が出てきてしまう。プローバではオリジナルのピストンを製作して、650ccくらいにしてみたいといっているので期待したい。
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おっと! 御大:清水和夫親分(和男は誤字ネ)もプローバとして登場しました(笑)。clicccarでは紹介していませんが、この時代のタイヤテストは清水和夫さんが寄稿しているんですね〜。そのうち清水さんの記事も紹介できるかも、です。では、次回その2でも元気で楽しいKカーチューンドを紹介します!
[OPTION 1985年4月号より]
(Play Back The OPTION by 永光やすの)
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