【自動車用語辞典:駆動方式「概説」】走りのフィーリングは駆動方式で決まる

clicccar / 2019年6月6日 17時35分

■ ■駆動輪とエンジンの搭載位置によって運転特性が変わる

●組み合わせは全部で5つ

エンジンの配置を含めてエンジンの駆動力をタイヤに伝える駆動方式には、さまざまなタイプがあります。目標とする走り、走行性能によって、「FF」や「FR」、「MR」、「RR」、「4WD」方式などの駆動方式が選択されます。

それぞれの駆動方式の特徴とメリット・デメリットについて、解説していきます。

●駆動方式の種類

駆動方式は、駆動輪の位置によって、前輪駆動と後輪駆動、4輪駆動に分けられます。またエンジンの位置は、フロントエンジン、ミッドシップエンジン、リアエンジンに分けられます。

駆動方式とエンジン配置の組み合わせで、次の5方式に分類されます。

FF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式FR(フロントエンジン・リアドライブ)方式MR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)方式RR(リアエンジン・リアドライブ)方式4WD(4ホイールドライブ)方式●FF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式

エンジンをフロントに配置して前輪駆動するFF方式は、コンパクトカーやミニバンだけでなく、最近はSUVにも採用されている主流の駆動方式です。

フロントにエンジンと駆動輪、操舵装置があるため、重量が集中します。フロントタイヤのグリップ力が強く、直進安定性に優れ、また雪路など滑りやすい路面でも比較的安定した走行ができます。プロペラシャフトがないため、室内空間が広くとれるメリットもあります。

一方ですべてフロントに搭載するため、構造が複雑です。加速時には、後輪に荷重がかかり前輪のグリップ力が低下するため、発進加速性が劣るという弱点があります。したがって、スポーツタイプのクルマには向きません。

●FR(フロントエンジン・リアドライブ)方式

フロントにエンジンを配置し、プロペラシャフトを介して後輪で駆動するFR方式は、比較的大型車や高級車で採用されています。操舵はフロントタイヤ、駆動はリアタイヤと役割が前後輪で分担されているので、高出力エンジンに対応できます。

プロペラシャフトがあるため、室内居住性は悪く、またFF車よりも部品点数が多いため、コストが高くなります。滑りやすい悪路では、後輪がスリップしやすいので注意が必要です。

●MR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)方式

後席の下にエンジンを搭載するので通常は後席のない2シーターになるため、スポーツカーで採用されています。操舵はフロントタイヤ、駆動はリアタイヤと役割が前後輪で分担されているので効率的で、高出力エンジンに対応できます。クルマの中央に重心があるため、運動性能や旋回性能に優れています。

車内が狭く、荷室スペースの確保も厳しいです。オーバーステアの傾向が強く、中上級の運転技術が必要です。

●RR(リアエンジン・リアドライブ)方式

ポルシェの一部のみ採用されていますが、日本での採用例はなくマニアックな方式です。操舵はフロントタイヤ、駆動はリアタイヤと役割が前後輪で分担されているので効率的で、高出力エンジンに対応できます。フロントが軽いため、旋回性能に優れています。

リアの車軸の後方にエンジンを搭載するので室内空間は確保できますが、荷室がフロントの限られた空間しか確保できません。オーバーステアの傾向が強く、中上級の運転技術が必要です。

●4WD(4ホイールドライブ)方式

AWD(オールホイールドライブ)とも呼ばれ、各社独自の4WDシステムが開発されています。4つのタイヤで効率的に出力が伝わるので、悪路や雪路などでも安定して走行できるのが最大の特徴です。

車体が重く燃費が悪くなりやすく、またコストも高くなります。

駆動方式の違いによって、それぞれ強みと弱みがあります。クルマの特性を理解した上で運転することが重要ですし、安全運転につながります。

本章では、さまざまな駆動方式の詳細について、個々に解説していきます。

(Mr.ソラン)

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